きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

ホーンテッドマンション

ディズニーランドの人気アトラクション「ホーンテッドマンション」を実写映画化。999人のゴーストが住むという呪われた洋館に暮らすことになった親子と、怪奇現象の解明のためやってきたエキスパートたちが、ゴーストたちと繰り広げる攻防をコミカルに描く。
医師でシングルマザーのギャビーは、ニューオーリンズの奥地に建つ不気味な洋館「ホーンテッドマンション」を破格の条件で手に入れ、9歳の息子のトラヴィスとともに引っ越してくる。しかし、一見すると豪華なこの新たなマイホームで、2人は想像を絶する怪奇現象に何度も遭遇する。そんな親子を救うため、超常現象専門家のベンを筆頭に、神父のケント、霊媒師のハリエット、歴史学者のブルースという個性的でクセの強いエキスパートたちが集結し、館の謎を解き明かそうとするが……。
ギャビー役をロザリオ・ドーソンが務め、心霊現象のエキスパートたちをラキース・スタンフィールド、オーウェン・ウィルソンティファニー・ハディッシュ、ダニー・デビートがそれぞれ演じる。監督は、カリフォルニアのディズニーランドでキャストとして働いていた経歴をもつという、「バッド・ヘアー」のジャスティン・シミエン。(映画・comより)

ディズニーランド。子供の頃に行って以来30年以上ご無沙汰なきんこんです。その時の記憶を呼び起こすととにかくどのアトラクションも長蛇の列。そんな中でスペースマウンテンとこのホーンテッドマンションは楽しんだ思い出があります。でもね、どんな感じだったかをはっきり覚えてないんですよね。ただ感じたのは比べちゃいけないけど簡易的なお化け屋敷とはわけが違うぞと。いやいや、田舎の子供の認識ましてはめちゃくちゃディズニーに思い入れがなかったりするとそんなもんですよ(笑)

いつか子供が出来たらまた行こうと思ってるけどその日はいまだ来ず…泣泣

で、このまま話し続けてたら負のループに陥りそうなので映画の話しをしますね。

今年は創立100周年という事でコンスタントに作品を世に出しヒットを生み続けているディズニー。『リトル・マーメイド』、『マイ・エレメント』更には12月には『ウィッシュ』と少し前まで配信に重きを置き、劇場公開作が激減。更には興行的にも低空飛行を続けていたのに一気に復活した感があります。そしてこの『ホーンテッドマンション』も大ヒット。特にここ日本での興行がかなり好調の様です。

公開から一週経ちましたが、9月10日の日曜日。僕もMOVIX日吉津で見て参りました。昼の回に入りましたが、かなりの人入りで残席も僅かという盛況ぶり。さすがはディズニーの話題作といったところですね。

さて、今作「ホーンテッドマンション」ですが、過去に一度映像化されています。それが03年に公開されているのですが、その時の主演エディ・マーフィー。つまり20年振りに製作・公開となったのが本作なんですね。

さて、今作はジャンルで言えばホラーです。ただ安心してほしいのはガッチガチなものではなく、かなりコメディ色が強いという事。それもコメディというと劇場で見た時に出る笑いとしてはクスっとなる程度だとイメージするのですが、割とガチな笑いを盛り込んでいるので声に出して笑う事になります。登場するキャラクターがみんな濃いというのもありますが、間の撮り方や朱雀師匠がかつて提唱していた緊張と緩和の方式に沿う様なかなり計算されたものなんですよ…というとちょっと意外でしょ?僕も予告やチラシ等のイメージからはガッツリホラーかと思ってましたから。

その意味では「ゴーストバスターズ」をイメージすると良いかもしれませんね。誤解を恐れず言いますが、お化け退治を主としていながらも怖さより面白さの比重が高いのが「ゴーストバスターズ」じゃないですか?だからそういう意味ではホラー苦手な人でも全然楽しめます。でもホラーって設定で言えば緊張と緩和のシチュエーション生み出しやすいですよね?かつてのドリフターズだってホラー設定のコントをやっていたわけでそこから生まれたのが「志村うしろ〜」というフレーズだったりするし和製ホラーで言えば貞子なんてもはや怖さを通り越して笑えてきたりするし。その点でこの『ホーンテッドマンション』はコメディホラーと言うべきかな?ちなみに今作での最大のコメディリリーフは教授です。超インテリの学者なのに情けないったらなんの。でもこれが最高に面白いんですよね。僕は彼に何回劇中で笑わせてもらったかわかりません。

更に特徴的なのは屋敷に住まう亡霊を全て敵にしなかった事。忌まわしき呪いをかけるその元凶というのはいるんだけどその霊こそを最大のヴィランにしながらもゴースト達全てが悪ではないとする事更にはそのゴースト達と共生していこうという描き方も現代的だなと思いました。しかもそれを決して押し付けがましく見せないから自然にその考えにもフィットしていけるんですよね。でもそれは確かな事かもと思うのはこういう心霊現象的なものには遭遇した事ありませんが、虚実の程はともかく現世に未練を残した成仏(仏だと仏教ですが)出来ない人が霊として彷徨うわけですよね?…とされてますよね?なので元は人間なんですからね。人間にだって良い人も居れば悪いヤツも居るわけじゃないですか。それはお化けになったとしても同じで中には心を通わす事の出来るお化けもいるかもしれないんですよね。なんてちょいとオカルト的な話しに踏み込んだのでそのテの話しも触れていきますか。

今作でゴーストと対峙する事になる面々には大事な人を亡くしてしまった人が出て来ます。現世に生きる人にとってはその人の幻影と共に生きる事になります。例え亡くしたその人がお化けになったとしてもまた会いたいなんて思います。でも霊媒師のおばちゃんの言葉を借りるならその人は現れない方が良いのです。何故なら現れないという事は現世に未練を残さず死後の世界へと旅立っているからという事なんですね。だから亡くなった人当人としては現世に残った人にはその人の人生を歩んで欲しいと願っていると。

う〜ん、オカルトでありスピリチュアルな話しに転んでしまいましたが、こういう思想は万国共通なんだなとこの映画を見て思いました。

子供の頃の僕はディズニーランドでホーンテッドマンションのアトラクションを体感した際にお化け屋敷とは違うぜなんて思ったものでした。そして大人になった今の僕。ただのホラー映画とはわけが違うぜ〜、笑いあり深い内容もありそして涙もありの良い映画を見ました。本家のアトラクションを思い出す場面も随所にあり童心にかえって楽しませて頂きました!

是非劇場でご覧下さい!