きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

MEG ザ・モンスターズ2

ジェイソン・ステイサム主演で、巨大ザメ「メガロドン(Megalodon)」=通称「MEG(メグ)」の恐怖を描いた海洋パニックアクション「MEG ザ・モンスター」のシリーズ第2弾。
潜水レスキューのプロ、ジョナス・テイラーは、海洋調査チームとともに地球でもっとも深いとされるマリアナ海溝へと潜り、人類未踏の約10キロの深海へと向かう。そこで彼らは謎の生命反応を探知し、触れてはならない恐怖を目覚めさせてしまう。それは見たこともない大きさとどう猛さで生態系の頂点に君臨する巨大ザメ=MEG(メグ)の群れと、さらなる巨大生物たちだった。それらはやがて深海からビーチにまで襲来し、テイラーたちは絶体絶命の危機に陥る。
ワイルド・スピード」「エクスペンダブルズ」「トランスポーター」などさまざまなアクション映画で活躍するステイサムが再びジョナス・テイラー役を演じる。前作からはほかにクリフ・カーティスらが続投。新キャストとして「戦狼 ウルフ・オブ・ウォー」などのヒット作で知られる中国の人気アクション俳優ウー・ジンらが参加した。監督は「フリー・ファイヤー」「ハイ・ライズ」のベン・ウィートリー。(映画・comより)

アクション俳優ジェイソン・ステイサムが海を舞台に巨大なサメ・メガロドン(MEG)と戦う姿を写し全世界で大ヒット。ここ日本でもこれまでのシリーズがあるわけでもない全くの新作でありながら週間ランキングでも1位を獲得し、大ヒットとなった前作から早5年。あのメグが再びスクリーンに帰ってきた!と僕もこの続編の製作が発表された時から公開を楽しみにしてました。これも前作に圧倒されたからこそなんですよね。

そんなわけで公開週の週末8月27日の日曜日、MOVIX日吉津にて鑑賞。ジェイソン・ステイサムの声をはっきり聞きたいという事から字幕版を選択。夏休み最後の日曜日。たくさんの人が入ってましたね。

まず、冒頭では音楽面で心を掴まれました。耳馴染みのあるベースライン。フレディ・マーキュリーの声がそれに重なりそれが映画の進行役となっている様。デヴィッド・ボウイとの共演で大ヒットし数あるクイーンの代表曲のひとつでもある「アンダー・プレッシャー」。この曲はこれまでにも数多くの映画で使われてきました「ボヘミアン・ラプソディ」は言うに及ばず「ガールネクストドア」、「アトミック・ブロンド」イルミネーションアニメの「シング/SING」等等枚挙にいとまがないのですが、コンテナ船内のどこか薄暗い空間の中で流れるこの名曲を聴きながら果たして今作はどの様に展開されていくのか期待を胸に画面を注視していました。

前半は比較的緩やかにだけど一方では穏やかな中に忍び寄るメガロドンの存在を緊張感を併せ持たせながら写していました。なるほど海洋パニック映画としての雰囲気作りはバッチリ!そして僕はある事に気付きました。前作でジェイソン・ステイサム演じるジョナス・テイラーとくっついたあのパートナーの女性はいずこ?それにこの年頃の女の子は一体誰なんだい?と。

実は今作は前作から6年後の設定で件の女性は既に亡くなっていて当該の年頃のお嬢さん・メイインは前作での小さい女の子であるという事。そうか、そういう事だったのか。ただ前作でジョナス・テイラーと渡り合える程に前作では奮闘していた彼女の姿を見れないのは残念…せっかく一緒になったのにさ、大人の事情なんでしょうね。

で、前半の均衡を破る様にMEGが襲いかかってくる場面はやっぱり迫力があります。

実はこの場面に至るまでって言っちゃなんですが、若干眠気を伴っていたのが事実。

だけどここから僕にもギアがかかってきましたね。映画館の大画面で襲ってくるMEGの姿には圧倒されるばかりでここに関しては前作同様に劇場で見てこその醍醐味を感じましたね。

更にはこのMEGは容赦なく人間を捕食していく。そのシーンがとにかく生々しい。人が巨大な口に飲み込まれた後に海水が真っ赤に染色されていく様はリアルだし恐怖を感じる。更にはサメが人を飲み込むその様を離れた場所から俯瞰で捉えるだけではなく、MEGの口の中から人が吸い込まれる様なアングルであったりその撮影ひとつ取ってもバリエーションに富んでいて工夫が見られましたね。

そして何とも面白かったのが多くの海水浴客で賑わうピーチでの場面ですよ。優雅にバカンスを楽しむ彼らを一緒にして恐怖へと突き落としていくパニック映画ならではのシーンなんですが、ただ怖いというよりはこの辺り笑い要素強いんですよね。それもブラック寄りの。足漕ぎのボートで逃げ惑う老夫婦をパクっとやっちゃう所はかわいそうなんだけどこれを振り切ったギャグにしちゃう辺り後半は笑いに舵を切ったのかなと思っちゃいましたよ。

で、遠洋或いは深海と一般人が踏み入らない海の領域からピーチへという流れ何かに似てるなと思ったら「こち亀」ですよ。

中川の招待で部長と麗子だけ誘われて両さんはハブられる。怒った両さんが本田と二人で乗り込んで操縦士を追い出すなりして両さんが操縦。すると大パニックになって巨大な船が海水浴場に乗り込んでいく…みたいな。何かパニックのパターンが「こち亀」のそれに似てるな〜と思って一人ニヤニヤしながら見ていました。

それにしてもジェイソン・ステイサムのアクションは言うまでもなく見応えありましたね!コンテナから海へのダイブで見せた鮮やかな身のこなしは流石元棒高跳びの選手だと思ったし、後半のジェットスキーなんかは海版のワイスピじゃないですか。

それから今作は中華寄りのテイストが強め。まぁ、そこにやや抵抗を感じる人がいるのはわからなくはないですが…ただ政治的思想が色濃く反映されているプロパガンダ映画ならいざ知らずいちエンターテイメント作品としてアメリカと中国のキャストやスタッフが結集して作った海洋パニック映画ですから難しい事を考えずに見るのがベストかなと僕は思いますけどね。

おバカ要素も多分に含まれたB級映画として楽しんだモン勝ちのマインドで本作は鑑賞しましょう!

オススメです!