きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

アナと雪の女王2

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世界中で社会現象を巻き起こし、日本でも歴代3位となる興行収入255億円を記録した大ヒットディズニーアニメ「アナと雪の女王」の続編。雪と氷に覆われたアレンデール王国に陽光を取り戻し、深い絆で結ばれた姉エルサと妹アナ。氷や雪を操る魔法の力を持つ“ありのままの自分”を受け入れたエルサと、明るいキャラクターが持ち前のアナは、仲間たちに囲まれて幸せな毎日を過ごしていた。そんなある日、エルサにしか聞こえない不思議な歌声により、姉妹は未知の世界へと導かれる。それは、エルサの魔法の力の秘密を解き明かす冒険の始まりだった。姉妹は仲間のオラフやクリストフとともに、数々の試練に立ち向かっていく。前作に続きエルサとアナの声をイディナ・メンゼルクリステン・ベル、日本語吹き替え版では松たか子と神田沙也加がそれぞれ務め、監督も前作のクリス・バックジェニファー・リーが続投。
(映画.comより)

前作は説明不要の大ヒット作。
興行収入も255億円。
その後、『君の名は。』に迫られるも日本国内での歴代興収は堂々の三位です。
2014年は街中にレリゴーレリゴーと流れ、社会現象となったものです。
で、その当時僕は劇場で見ているのですが、正直言って「えっ、そんなに面白いか、アナ雪」ってという印象。
確かに映像は素晴らしいし、音楽が神がかっていたのはわかる。
レリゴーの中毒性に理解を示しつつも実はあんまり楽しめなかったのは正直なところです。
でもね~、当時は何となくそんなアンチな事も言えなかった。
それくらいアナ雪が凄かったですよね。

で、5年振りに作られた続編ですよ。
前作に乗り切れなかった僕ですが、映画ウォッチャーとしては見ないわけにはいきません。
『アナ雪2』レビュー早速はじめましょう。

今作を手掛ける監督はクリス・バックジェニファー・リー
プロデューサーにはピーター・デル・ヴェッチョ。
前作と同じ布陣が顔を揃えます。
洋画のシリーズものにありがちなシリーズ毎に監督を変え、その監督のカラーを出しすぎるあまりシリーズファンから不評を買うという流れがある中、手堅い面々ではないでしょうか。

キャストも前回と同じメンバーではありますが、オラフの日本版は皆さんご存知の様にキャストが変わっています。

で、前作から3年後のアレンデール王国を舞台にしつつも、謎の歌声に導かれ魔法の森へと旅立つアナとエルサの姉妹。
そして両親の謎や王国の過去を追及していくというのが流れです。
前作以上にファンタジー色が強まったなと感じると同時に3年経ち姉妹達の変化も映し出しています。
でも基本的な性格は同じでしっかり者だけど心配性な姉・エルサと自己主張の強い妹のアナ。
この5年の間にスピンオフが二作あったものの、何となく姉妹との再会に気持ちが弾んだ人も少なからず居た事でしょう。
そこにクリストフやオラフといった前作からのお馴染みメンバーも加え、物語は始まります。

前作よりファンタジー色が濃くなったというのはやはりこの4人がパーティーを組んでゲームの『ドラクエ』よろしく旅立つというところ。
更にそれ以降冒険で描かれているものなんかを見るとジブリ的な展開へと変わっていくわけです。

それ以降はネタバレ要素が強まりますので控えますが、自然や災害、環境等のテーマが反映されていきます。
今年夏に大ヒットした『天気の子』にも共通しますが、今世界中で起こっている環境の変化であり、自然災害の数々。
身近な日本の例で言えば東京五輪でのマラソン競技が札幌へと開催地が変更されたというニュースもありますよね。
海温の上昇による異常気象ではありますが、地球規模での大問題ですよね。
そういったテーマも読み取れる内容でした。
他にも魔法を使えるエルサの特殊能力との向き合い方で言えばLGBTの問題へ繋がってくるし。

でも、前作をそこまで楽しんでいない僕が言うのもなんだけど正直『アナ雪』のファンってこういう内容求めてるのかな?という印象。
前作があそこまで大ヒットしたのって楽曲の力によるところってかなり大きいと思うんですよ。
ストーリーだって至って単純だし、そこに映像美と音楽のインパクトが重なっての大ヒットという部分がかなりあると思うし。
大ヒットする映画って法則があって僕が思うにはわかりやすさ+インパクトだと思うんですよ。
前作の『アナと雪の女王』にしたって『君の名は。』にしたってですよ。
特にこの『アナ雪』って小さい子どもも見るじゃないですか?
この『アナ雪2』の場合、しっかり話しを追っていないと理解するのが大変かなという印象。
それによって前作の「らしさ」も削がれてしまったのは残念かな。

それでもさすがはディズニー。
僕みたいな斜めの視点で見ている様な人間が見ても心に訴えかけてくる様な名シーンはあったりしまして、本作で言えばオラフかな。
オラフが本作でのテーマというかメッセージの様なものを常に口にし、自らがそれによって……なんてシーンがありましたが、そこは僕もうるっときちゃいました。
後、「クリストフ頑張れ~」なんて思わず言っちゃいたくなる場面。
90年代風の甘~いラブバラードと共にアナに愛の告白をしようとしてんのに細かい一言に「それってどういう事?」って突っ込まれたり。
笑いを誘うシーンなんだけどアナがめんどくさい女に見えて、俺はこういう娘苦手です(笑)

で、音楽について。
前作の『レット・イット・ゴー』の破壊力がいまだに強いのでしょう。
大方の意見なんかを見聞きすると、レリゴー級の神曲がないなんて言われてます。
でも今回の『イントゥ・ジ・アン・ノウン』って実はスルメ力が高いんですよ。
確かにはじめ聴いた時って『レット・イット・ゴー』のインパクトには負けるけど、気付けば頭に残ってるというか。
今僕の頭の中は『イントゥ・ジ・アン・ノウン』が鳴り響いてるくらいですよ。(パニック・アット・ザ・ディスコの方でね・笑)
そもそも思い返してみて下さい。
2014年3月以前。
『アナ雪』の予告編を何度となく見てその時にレリゴーだって聴いてたハズだけど、あんなにヒットするなんて誰が想像した事かですよ。
結局映画の大ヒットに大きく貢献したのは事実ですが、その後メディアが大プッシュして社会現象化した事により映画を観てない人にも知れ渡り結果、「レリゴーってすげえ」ってなったわけですからね。
『イントゥ・ジ・アン・ノウン』だってまだまだわかりませんよ。


まぁ、賛否両論あるという事は大ヒット映画の証。
僕も好き勝手言いましたけど、二回目見たらまた違う印象かもしれませんので、近々行ってきます。

皆さんも是非劇場でご覧下さい!