きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

ミッション:インポッシブル デッドレコニングPART1

トム・クルーズの代名詞で、世界的人気を誇るスパイアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズの第7作。シリーズ初の2部作となり、イーサン・ハントの過去から現在までの旅路の果てに待ち受ける運命を描く。タイトルの「デッドレコニング(Dead Reckoning)」は「推測航法」の意味で、航行した経路や進んだ距離、起点、偏流などから過去や現在の位置を推定し、その位置情報をもとにして行う航法のことを指す。
IMFのエージェント、イーサン・ハントに、新たなミッションが課される。それは、全人類を脅かす新兵器を悪の手に渡る前に見つけ出すというものだった。しかし、そんなイーサンに、IMF所属以前の彼の過去を知るある男が迫り、世界各地で命を懸けた攻防を繰り広げることになる。今回のミッションはいかなる犠牲を払ってでも達成せねばならず、イーサンは仲間のためにも決断を迫られることになる。
シリーズを通して数々の命懸けのスタントをこなしてきたトム・クルーズは、今作ではノルウェーの山々に囲まれた断崖絶壁からバイクで空中にダイブするアクションシーンを披露。共演はサイモン・ペッグレベッカ・ファーガソン、ビング・レイムス、バネッサ・カービーらに加え、第1作に登場したユージーン・キットリッジ役のヘンリー・ツェーニーもカムバック。「キャプテン・アメリカ」シリーズのヘイリー・アトウェル、人気刑事ドラマ「NYPDブルー」のイーサイ・モラレス、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのポム・クレメンティエフらが新たに参加した。監督・脚本は「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」以降のシリーズを手がけているクリストファー・マッカリー。(映画・comより)

昨年は「トップガン マーヴェリック」が全世界で大ヒット!30年以上前の映画の続編が大いに映画シーンを盛り上げた事でトムクルーズの健在ぶりを証明したのは記憶に新しいところ。

そしてトムクルーズと言えばという事でM:Iが5年振りにスクリーンに帰ってきました。しかも今作はシリーズ初の二部作。これまでにもイーサン・ハント/トムクルーズの体当たりのアクションに都度興奮してきたシリーズファンのワタクシも高い期待を胸に公開週から一週過ぎましたが、先週の土曜日にMOVIX日吉津で見て参りました。

さすが夏休みの土曜日とありましてたくさんの人が詰めかけていました。年齢層も様々で老若男女満遍なくの人入り。改めてシリーズの人気ぶりを客層から感じました。

さて、冒頭で示される場面。ある潜水艦による海難事故です。本作での核となっていく鍵が映し出される最初のシーンから僕は引きこまれました。潜水艦内におけるクルー達の鬼気迫る緊迫感。しかしそれも虚しく潜水艦は沈没してしまいます。ここの写し方が非常に印象的なんです。事故が起き海上にある潜水艦は沈没して海の底へ。そして船は大破し、クルー達の遺体が海中に放り出される。

ショッキングな場面ではありますが、潜水艦事故を非常にリアルに捉えていてこの場面から一気に映画へと引き込まれていきます。

そしてそこで見せられる鍵。これこそが今作でイーサン達が翻弄される事になるアイテムである事をこの場面で示唆してストーリーを広げていきます。果たして今作ではどの様な世界が展開されていくのかをいやがおうにも期待してしまう。その意味で掴みとしては最高な場面だと思います。

そしてこの期待を決して裏切らない我らがトム・クルーズ演じるイーサン・ハントのアクションがこれでもかとばかりに展開される。

イタリア・ローマを舞台に繰り広げられるド派手なカーチェイスは「ワイルドスピード」も真っ青なスリル満点なアクション。しかも追われる立場の彼の手には手錠が。更には車で階段を下ると思えば地下鉄の中で絶体絶命の大ピンチに!

またバイクにまたがり疾走するイーサンが断崖絶壁からの大ジャンプ!

他にもこのシリーズが好きならこういうの好きでしょ?と言わんばかりにアクションの大放出!そしてこれらをスタントなしで文字通り体当たりでこなしてしまう60歳を超えたトム・クルーズが凄すぎて…。「インディジョーンズ」の最新作で見たハリソン・フォードを見ても思ったけどこの人達は一体何を食べたらこんな超人的な事が出来るんだろうかとただ感嘆するばかりですよ。

で、これらのアクションも凄いけど個人的に好きなのは空港の屋根を疾走するイーサン・ハント。最初はただ全力疾走をしている彼の姿を捉えているんだけど次第にカメラを引いていくと背後に飛行機が見えてきて。「あ〜、空港だったのね。」ってようやく理解する感じ。だからここってカメラワークもすごいいいんだよね。

他にもオリエント急行さながらの電車を使ったアクションシーンも圧巻の作りでした。

ちなみに今作は前述の様に二部作で次作は二年後に公開予定だそうですが、次作もこういうアクションってあるんだよね。すげぇなトム・クルーズ

で、どうしてもこれらのアクションに目がいきがちなのですが、ストーリーも目が離せない。

今年の「劇場版名探偵コナン 黒鉄の魚影」でも特定認証システムを使った如何にもな現代的なものだったのですが、興味深かったのがAIを扱っていたところ。

しかもこれが何とも皮肉な事にハリウッドの大規模なストライキの問題にも繋がる様なテーマなんですよね。俳優の顔をスキャンしてAIが演技をするとかAIが映画の脚本をという事に対してNOを突きつけているのが今回のストライキの大きな要因ともなっているのですが、今回はそのAIを出す事によってイーサンがこれらの暴走を食い止めようとしてるんですよね。

ご存知の様に今作公開に合わせてトム・クルーズが来日する予定だったのがストライキにより中止。今作が製作されたのはもちろんストライキが起きる前ですが、既にアメリカの映画界ではこういった事が浮き彫りになっていて遂に動き出したのが今回のストライキなのかとそういった点が何ともタイムリーでしたね。

しかもこの後に及んで上層部の連中は混乱すらも政治利用したりする。何だかこう見ると人類への警鐘の様なメッセージ性を感じますね。

思えばこのM:Iって過去には国であったりテロリストであったりその時代時代に合わせて様々な敵と戦ってきましたが、遂にAIと戦う…なんて事を考えるとこれまた今の時代らしいかななんて思います。

尚、今作はシリーズ最長の三時間弱の上映時間ですが、全く長くは感じません。

むしろ早く続きが気になって仕方がないところ。

今から二年後を楽しみに待ち侘びたいと思います。

オススメです!