きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ

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マーベルコミックのダークヒーロー、ヴェノムの活躍を描いたトム・ハーディ主演作「ヴェノム」の続編。圧倒的戦闘力と残虐性を持ち、ヴェノムの大敵となるカーネイジとの戦いを描く。「悪人以外を食べない」という条件でエディの体に寄生した地球外生命体シンビオートのヴェノムは、食欲制限を強いられ不満を抱えながらも、エディとの共同生活をそれなりに楽しんでいた。そんな中、ジャーナリストとして未解決事件の真相を追うエディは、刑務所で死刑囚クレタス・キャサディと再会する。クレタスは猟奇殺人を繰り返したシリアルキラーで、死刑執行が迫っていた。エディに対し異様な興味を示すクレタスは突如として彼の腕に噛み付き、その血液が人間とは異なることに気づく。そして死刑執行の時、クレタスはついにカーネイジへと覚醒する。主人公ヴェノム/エディ役をハーディ、エディの元恋人アン役をミシェル・ウィリアムズが続投で演じ、「スリー・ビルボード」のウッディ・ハレルソンがカーネイジ/クレタス役を演じる。そのほか新キャラクターのシュリーク役で、「007」シリーズのナオミ・ハリスが参加。「モーグリ ジャングルの伝説」など監督としても活躍する俳優アンディ・サーキスがメガホンをとった。(映画・comより)

このところ、すっかり元の興行ペースに戻った感のあるMCU。先月の『エターナルズ』更に年明けには『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』の公開も控えています。

さて、本作はスパイダーマンの天敵であるヴェノムを描いた作品で2018年に大ヒットしたシリーズの二作目。公開を心待ちにしていた作品でした。前作ではヴェノムと身体に憑依するエディの関係性を主体に描いたバディもので私も当時楽しませて頂きました!

そして本作ではすっかり板についた奇妙な共生生活を送る二体のもはやラブ?と言える様なイチャイチャ感を楽しむ内容でございました!いや、もちろんエディには恋人が居る(本作では居たになってますが、触れないでおきますね。)だけどエディとヴェノムはまた違う様なイチャイチャっぷりなんですよ。欲望の赴くまま人を食らいたいヴェノムといち市民として社会生活を送るエディとしてはそんな事は到底許されない。その辺りの抑制とコントロールすらも微笑ましく見えてくるんですよ。だけど、ある事がきっかけでヴェノムはエディから抜け出して…なんて事も。この辺なんかホントにカップルの喧嘩にさえ見えてくるんですよね…。エディとヴェノムの関係って何だろジョジョのスタンド?いや違う。寄生獣?何だか例えようがないのですが、憑依しているからこそ生まれる奇妙だけど楽しいわちゃわちゃ感は間違いなく楽しめるんじゃないかな?と思います。

で、本作のポイントはこのエディだけではないんですよね。ヴィランとなるクレタス・キャシディと彼に憑依するカーネイジ。クレタスは幼少時に祖母と母親を殺害したシリアルキラーであり、死刑囚として収監されておりました。しかし、彼だけではないんですよね。彼の恋人でもある女性死刑囚・フランシス・バリゾンもまたヴィランとしてエディ達の前に立ちはだかります。この二人がまた、キャラクター濃いんですよね。とてつもない悪党なんだけどその連携プレーには目を見張るものがあるし、DCEU作で言えばジョーカーとハーレクインの間柄にも通じるものがある。何だったらこいつらで単独作作れるんじゃないの?と思わせてくれます。で、とにかくグロいシーンのオンパレードでその不謹慎ながらもエンタメ的な爽快感を味わえる描写は好きな人にはハマるんだろうなと思います。「目には目を」というフレーズからアレする辺りなんか『孤狼の血 LEVEL2』のあのシーン思い出した人多いんじゃないかな?

そしてバディモノだからこそのテーマとしては二人でひとつなんですよね。エディはヴェノムとクレタスはカーネイジといった具合に身体はひとつであっても意志は二人分あってそれが互いにぶつかり合う。そこから生まれるモノだってあるし逆に失うモノだってある。それがこの二体のバトルによって描かれていました。で、このバトルシーンがとにかくアツい!

修道院という神聖な場所を舞台にところ狭しのアクションの応酬!爆破もあれば、スタントもとにかく見せてくれる!ここに全てが凝縮されていた様ですね!

そしてこれは私が感じた事なのですが、全編に渡ってとにかくテンポが良い!アクションもさる事ながら、ストーリーもそうだし、ギャグパートだってそう。最近のマーベルにしては珍しく90分ちょっとと上映時間は短めですが、結果的にこれが功を奏したんだと思います。長くしようと思えば出来たのでしょうが、敢えてそれを選択せず、コンパクトに仕上げた分冗長的な場面もなく、非常にスピーディーで飽きさせない作品に仕上がったのではないでしょうか。尚、本作の製作にはエディ役のトム・ハーディ自らが関わったという事ですからキャストならではの視点も取り込んだ意欲作と言えるのかもしれませんね。

更にこれは本作のポイントですが、ピーターパーカーが遂に登場!どの辺りで、とかは言えませんがこれはスパイダーマンシリーズ本編にも繋がっていきそうなので、年明けの新作に対して期待が生まれてくるのも必然的な話し。

と、これが『ヴェノム』新作の全体的な感想。

さて、前作未鑑賞な方は本作を楽しめるのかという点についてお伝えしましょう。いちアクション映画としてはダイナミックな映像もふんだんにありますし、ストーリーも決して難しいものではありません。グロに耐性がない人にはキツいかもしれませんが、そうでなければ問題ないかと思います。しかし、何故エディの身体にヴェノムが入り込んだのかとかエディとは一体何者なのか?そこを知る為には一作目の鑑賞が外せないかなというのが私の印象です。

本作を楽しむ為にも是非前作鑑賞の上、お楽しみ下さい!

オススメです!