きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

劇場版 SPY×FAMILY CODE:White

集英社の漫画アプリ「少年ジャンプ+」連載の同名コミックを原作とする人気テレビアニメ「SPY×FAMILY」の劇場版。スパイの父ロイド、殺し屋の母ヨル、超能力者の娘アーニャ、未来予知犬ボンドのフォージャー家が繰り広げる初めての家族旅行の行方を、原作者の遠藤達哉が監修・キャラクターデザイン原案を手がけオリジナルストーリーで描き出す。
西国(ウェスタリス)の凄腕スパイ「黄昏」ことロイド・フォージャーのもとに、進行中のオペレーション「梟(ストリクス)」の担当者を変更するとの指令が届く。一方、アーニャが通うイーデン校では、優勝者に「星(ステラ)」が授与されるという調理実習が実施されることに。ロイドは少しでもオペレーション「梟(ストリクス)」が進展していることを示し、現状の任務を継続できるよう交渉する材料にするため、どうにかアーニャに星を獲得してもらおうと考える。そこで、ロイドは調理実習の審査員長を務める校長の好物だというフリジス地方の伝統菓子を作ることをアーニャに提案。一家は本場の味を確かめるべく、フリジス地方へ旅行に出かけるが……。
テレビアニメ版監督の古橋一浩がアニメーションアドバイザー、テレビアニメ版助監督の片桐崇が監督を務める。(映画・comより)

この冬最大のヒット映画となっている「劇場版 SPY×FAMILY…」です。実は私の2024年最初の鑑賞作品でして1月3日に松江東宝5で見て参りました。

この「SPY×FAMILY」に関してですが、昨年12月22日の公開に合わせてこれまでのアニメ2シーズンを視聴。予習をしかとした上での鑑賞だったのですが、まずはこの「SPY×FAMILY」のアニメからお伝えしていきますね。

父はスパイ、母は殺し屋、娘が超能力者、飼い犬のボンドが未来を予知する事が出来るという疑似家族です。また娘アーニャが通うのはエリートが通うイーデン校という学校。基本その設定さえ押さえておけば理解出来るし、そもそもがこの辺りの説明は映画でもされますので初見でも楽しめるます。ただ僕はアニメの予習をしているのでこれまでのあらましを知っている分より深く楽しめました。なのでシーズン1だけでも見ておく事をオススメします。

そして劇場版となるのですが、完全なるオリジナルストーリーとなっていてフォージャー家の家族旅行からのアクション活劇となっています。ひょんな事から旅先で巻き込まれるアクシデントが軸となって家族が一致団結して奮闘する。

通常のアニメで見たギャグ多めのほのぼの展開からアクションに舵を切っていく辺りはイメージとしては映画クレヨンしんちゃんのそれに近いかもしれませんね。

とは言ってもアニメ版での良い意味でのゆるさやアーニャを中心としたギャグ描写も盛り沢山なのでアニメが好きな人の期待だって裏切らない程良いバランスだし劇場版ならではのスペシャル感もしっかり押さえています。

それにフォージャー家のキャラクターそれぞれに見せ場が用意されていましたね。ロイド、ヨル、ボンドもだけどなんと言ってもアーニャですね!これまでのアニメでもそうですが、如何にアーニャを可愛くそしてその天真爛漫さから笑いを誘わせるかがかなり凝っていましたね。近くに座っていた男の子からもよく笑いが出てましたもん。

その一方でロイドとヨル。疑似家族だけどヨルさんはヨルさんでかりそめであっても妻である事からの勘違い更には大人に向けたラブストーリー的な展開へと更にはアクション要素もかなり力が入っているなと感じました。

また、ゲスト声優である賀来賢人さんと中村倫也さんも個性的なキャラクターの配役でしたが、さすがと思わせる存在感。前回「ウィッシュ」の吹替版の福山さんにどうこう申し上げましたが、(福山さん自体は好きですよ!)このお二人に関しては全く素の部分を感じさせないキャラクターを活かした演技で良かったですね。(アニメの芸能人起用ってこういうところが悪い方向に向いてしまう場合が往々にしてあるんですよね。)

それからメレメレという実在しないお菓子がまぁ美味しそう!レシピがあれば作りたいなんて人も居るんじゃないですか?

ただ、全体的に悪くはなかったんですが、リピートしたくなるかと言うとこれが難しいんですよね。

というのがアクションシーンやロケーション等通常のアニメとの差別化を試みようとしてる面はありますし、家族愛をテーマにした良い作品だとは思いますが、カタルシスを得られにくいというのがあるんですよね。

泣ける場面があれば必ずしも良いとは断定はしませんが、ドラマティックな山場が用意されていても良かったんじゃないかと思うんですよね。ここ近年の興行収入100億円を超えるアニメ作品ってこの辺りを外さないんですよね。要は配信で良いと思わせない作り、更に言えばSNSでの口コミに繋がるかってトコロなんですよね。ここに関しては今作はやや弱かったかなというのが正直な感想です。ただ、「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」を基準にするからこんなうるさい事を言うのであって「クレヨンしんちゃん」や「ドラえもん」の様な季節恒例のシリーズ物にするのはありじゃないかなと思います。何よりこんな子うるさい映画好きのオッさんよりもお正月のファミリーを幸せにしてくれる映画とはなっていました。

僕もアーニャのキーチェーンを物販で購入しました。車につけています。

はい、というわけでSPY×FAMILY初の劇場版レビューは以上です。

今後のシリーズ化に期待したいなと思いました。

オススメです!