きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

ミニオンズ フィーバー

ユニバーサル・スタジオ×イルミネーション・スタジオが生んだ人気キャラクターのミニオンを主役に描く長編劇場アニメ「ミニオンズ」の第2弾。最強最悪のボスに仕えることを生きがいとするミニオンたちが、なぜ怪盗グルーをボスに選んだのか、そしてグルーはどのようにして月を盗むほどの大悪党になったのか、その謎が明らかにされる。1970年代、ミニオンたちはミニボスとして崇拝する11歳の少年グルーのもとで日々悪事を働いていたが、ある日、グルーが何者かにさらわれてしまう。ミニオンのケビン、スチュアート、ボブは、グルーを救出するため奔走し、その過程でカンフーの達人マスター・チャウと出会う。ケビンたちはマスター・チャウに弟子入りを志願するが、その先にはさらなる険しい道が続いていた。監督は前作「ミニオンズ」や「怪盗グルーのミニオン大脱走」も手がけたカイル・バルダ。声の出演はグルー役のスティーブ・カレルほか。日本語吹き替え版も笑福亭鶴瓶がグルー役を引き続き担当し、市村正親尾野真千子渡辺直美田中真弓速水奨大塚明夫立木文彦宮野真守、鈴木拡樹ら豪華俳優・声優陣が集った。(映画・comより)

みんな大好き『ミニオンズ』の新作が遂に公開となりました!元々は2020年の夏に公開予定だったものが例に漏れず言いますかコロナの影響により公開延期を経て先月15日に満を持しての公開となり、この夏休みシーズンの興行を大きく盛り上げています!

さて、本作のポイントを早速お伝えしていきますが、怪盗グルーとミニオンズの関係が始まるそのルーツを辿るものであり、更には怪盗グルーが月を盗む大泥棒になるまでのその起点となる子供時代にスポットを当てていきます。

タイトルこそ『ミニオンズ』ではありますが、怪盗グルーをメインに据えてる作品でもあるんですね。

そんな本作ですが、1976年を舞台にしているとあって全編に渡って70'sの色が全開!作品の世界観はもちろん、使用楽曲更には劇中でのガジェット等等がまさにその空気感を纏っていてレトロカルチャー好きにとってはたまらない描写の数々で楽しませてくれます!

とりわけレコードというツールを巧みに取り入れてる辺りアナログレコード愛好家の私としてはたまりませんでしたね!悪を企む組織の建物が表向きはレコード屋であったり更にはレコードプレーヤーに見立てた拷問器具にリンダ・ロンシュタットの『YOU'RE NOT GOOD』のレコードを逆回転させると謎のメッセージが…てな具合にレコードを使いながらとにかく仕掛けの応酬がたまりませんでした!

ストーリーとしては良い意味での相変わらずなドタバタなスラップスティックコメディ。そこにイルミネーションスタジオ特有のちょっぴりアクが強く尚且つ風刺の効いたブラックユーモアが盛り込まれ、楽しませてくれます。この『ミニオンズ』に限らずなんですが、イルミネーションのウリってやっぱりコレじゃないですかね。幾度となく僕もクスッとさせてもらいましたよ!

日本語版の吹替キャストについて見ていきましょう!怪盗グルーは役はもちろんこの方、笑福亭鶴瓶師匠です。いつもの鶴瓶さんによるグルーではあるものの、今回のグルーは11歳時。鶴瓶さんの実年齢を考えた上で「子供役?」なんて思っちゃいそうなんですが、これが見事に中年のグルーとの演技の違いを披露していらっしゃいまして流石だなと感じました。言うまでもなく本職は落語家さんなんですが、これまで数多くのドラマ/映画での名演を披露してこられた鶴瓶さんですから大人と子供の演技の使い分けもお手の物といったところでしょうか?ちなみにワタクシ鶴瓶師匠は演技もですが、なんと言ってもトークが大好きです。

世界最強の悪党集団「ヴィシャス・シックス」の元リーダーであるワイルド・ナックルズ役を演じたのは名優・市村正親さん。う〜ん、貫禄ある魅力的なキャラクターでしたが、市村さんの雰囲気にピッタリでしたね。大悪党なんですが、紆余曲折からグルーとタッグを組み、またグルーの師匠的存在になります。ハードボイルドさもありながら人としての情も合わせもち、大悪党なのに嫌いになれない。市村さんの包容力溢れる人物像がキャラクターにも反映されていましたね。

そしてその「ヴィシャス・シックス」の新リーダー、ベル・ボトム役が尾野真知子さん。そもそもですが、このネーミングも良いですよね!70'sファッションのベルボトムがキャラクターの名前って言うね(笑)前作での天海祐希さんもそうでしたが、女優さんの新たな魅力を引き出してくれる様なシリーズですね。これまでの尾野真知子さんのイメージを良い意味で裏切る様な悪女っぷりがたまりませんでしたね。

今回ミニオンズ達はブルースリーよろしくカンフーアクションにも挑戦するのですが、そのカンフーの師匠は渡辺直美さんが演じていました。普段はマッサージ師そして別の顔がカンフーマスターというキャラクターですが、声を聴いた瞬間「あっ、渡辺直美さんだ!」と一発でわかっちゃいましたね。その他、声優界からも人気声優が参戦。とりわけ『ドラゴンボール』のクリリンや『ONE PIECE』のルフィ役でお馴染みの田中真弓さんが悪役を演じるのも新鮮でしたね!

ちなみに本作は後の『怪盗グルー』シリーズに繋がる最初のストーリーです。つまりは初見でも全く問題ありません!むしろこの作品を見てから『ミニオンズ』そして『怪盗グルー』シリーズを見ると話しが繋がりますのでこれを入門編として鑑賞すると良いかもしれません。その意味では本作は全てのシリーズの1作目として公開していた方がスマートだったのかもしれませんけどね。

大人も子供も楽しめる『ミニオンズ』の扉、あなたも開いてみませんか?

オススメです!