きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

ザ・スーサイド・スクワッド"極'悪党、集結


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バットマン」や「スーパーマン」を生んだDCコミックスに登場する悪役たちがチームを組んで戦う姿を描いたアクションエンタテインメント。デビッド・エアー監督により映画化された「スーサイド・スクワッド」を、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズで大きな成功を収めたジャームズ・ガン監督が新たに描く。ジョーカーと別れて彼氏募集中の身になり、ますますクレイジーになったハーレイ・クインを筆頭に、最強スナイパーのブラッドスポート、虹色のスーツに身を包んだ陰キャポルカドットマン、平和のためには暴力もいとわないという矛盾な生き様のピース・メイカー、ネズミを操って戦うラットキャッチャー2、そして食欲以外に興味のないキング・シャークという、いずれも強烈な個性をもった悪党たちが、減刑と引き換えに、危険な独裁国家から世界を救うという決死のミッションに挑む。出演は、前作に続いてハーレイ・クイン役を演じるマーゴット・ロビーほか、イドリス・エルバジョン・シナジョエル・キナマンら。サメの姿をしたキャラクター、キング・シャークの声をシルベスター・スタローンが担当した。

(映画.comより)

2016年にヒットした前作の『スーサイド・スクワッド』。個人的には好きだったのですが、いわゆるコアな映画ファンになる程辛口で語られていた記憶げあります。悪役大集合という触れ込みは良かったけど、映画としてのまとまりがなかったりとか色々言われてましたっけ…。ただ、マーゴット・ロビーが演じたハーレイクインは好評でその後彼女をメインに据えた『ハーレイクインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PRAY』が公開されたのも記憶に新しいところ。コロナ禍で全国的に映画館が休業に追い込まれていく昨年春に公開された事もあり、興行的には淋しい結果で終わってしまいましたが、個人的にはかなり楽しませて頂きました!

そしてこの『スースク』ですよ。正直キャストのクレジットにウィルスミスの名前がなかったり、ジョーカーも登場しない辺りに一抹の不安もありましたが、その心配は全くの杞憂で終わりましたね。まず、冒頭のシーンからエグい!まさかの小鳥の〇〇が画面に無惨にも映し出され、映画は始まっていく。ならず者達が集められ、世界の危機を救うという前作同様のわかりやすいストーリーではあるものの、前半部分から早くもグロのオンパレードです。比較的重要なチームのキャラクターも敵の傭兵もとにかく死ぬ死ぬ死ぬ!血しぶきと肉片や焼殺等バンバン出てきます!…なんて明るく言いましたが、決して私、サイコパスではありませんからね(笑)ちなみにこの前半部のみならず全体的に死の扱いがかなり荒いです。R15指定なのも納得です。

更にはWarner brothers presentsを血文字で書いてしまう悪趣味極まりないタイトルクレジットの表記。これはなかなか良いアイデアでしたが、後がよくなかった…後ほどお話ししますね。そして寄せ集められたキャラクター達も皆一癖も二癖もある様な濃い悪人ばかりなんですよ。だけど決して憎めないヤツらばかり!各キャラクターにも悪に手を染める事になった背景があり、その辺りもストーリーに織り込みながら、不謹慎でおバカなグロエンターテイメントが展開されていきます!中でもサメと人間のハーフであるシャークは愛らしかったですね。基本言語はあまり喋れないんだけどどこかマスコット的な存在でチームの一員として溶け込んでいて。ともすれば可愛くも見えるんだけどいざ戦闘となると容赦ない。人を丸々口に入れ、噛み砕くは人間を真っ二つに裂くわ、まぁそれが面白かったんだけど(笑)そんなシャークの声がジルベスター・スタローンだったなんて!驚きです。

そしてハーレイクインはやっぱり華がありますねぇ!『ハーレイクインの華麗なる覚醒』の時なんかは悪役という概念はどこへやら、もはや闘うヒロインそのものだったんだけど本作でのハーレイクインはとにかく可愛いんだけどアクティブでカッコいい!マーゴット・ロビーの身体能力の高さを窺わせるアクロバティックなアクションシーンはとにかく圧巻でした!

更に本作のハイライトシーンは何と!怪獣映画へと変貌するところ!詳しくは言えませんが、ヒトデ型の巨大怪獣が暴れ回り街を破壊し、人にも危害を加えます。ゴジラ顔負けのヒトデ怪獣とタスクフォースの面々による熱いバトルは楽しいの一言。更にその怪獣の目が液体状で飛び込めばまるでプールの中にいるかの様に泳げてしまうというあの作りは笑えましたね。

と、この様にグロいんだけど良い意味でのおバカっぷりがたまらない本作ですが、気になる点も少々ありまして…。

まず、前述の様に血で文字を出す等の手法は斬新でした!しかしこの文字表記での遊びが少々くどいと感じてしまいましたね。時間軸の変化や場面転換等ところどころで文字の表記ぐあるんですよ。それ自体は別にいいんですけど、血文字で気分良くしたのかその後も事ある毎に煙を使ったりなどなどありとあらゆる手法で文字を映し出すんですよね。はじめはいいんですけど、何度もされると「あ〜、今度はこんな感じね。わかったはい、すごいすご〜い」みたいな口には出さないけどそんなリアクションになっちゃうんだよね。少々遊び過ぎでそれが結局くどくなっちゃいましたかね。

それから時間軸の話しが出たので突っ込んでおくとやたら劇中で時間が変わり過ぎなんですよ。それが何とも落ち着かなさを与えてしまったというかともすればストーリーを分かりにくくしてしまった感が否めないですね。

なんて多少は不満もありますが、全体的には満足度かなり高いです!グロい描写が苦手な人には決してオススメしめせんが、B級臭いおバカなノリを楽しめる方にはとにかくオススメです!

是非劇場でご覧下さい!

ちなみにワタクシ、本作のポスターイラスト70'sっぽくて大好きです!