ビアトリクス・ポターの名作絵本をハリウッドで実写映画化した「ピーターラビット」の続編。ピーターの大好きなビアが、宿敵マグレガーと結婚した。父親面をしてしかりつけてくるマグレガーに嫌気が差したピーターは、生まれ育った湖水地方を飛び出して都会にたどり着く。そこで亡き父の親友だったというバーナバスと出会ったピーターは、地下組織を率いる彼から、都会で生き延びるための盗みのスキルを教わる。バーナバスに父の面影を重ね、彼に認めてもらうべく悪事を重ねていくピーターだったが……。前作に続き、「はじまりのうた」のジェームズ・コーデンがピーターの声を務め、「アバウト・タイム 愛おしい時間について」のドーナル・グリーソンがマグレガー、「ANNIE アニー」のローズ・バーンがビアを演じる。
(映画.comより)
世界中で愛されるあのピーターラビットを実写化したという事で話題になったのが、2018年。
可愛いウサギ達による見るも癒される和み映画か、と思いきやイタズラなピーター達が人間を相手に大立ち回り。ハチャメチャドタバタなスラップスティックコメディになっており、世界中に驚きと爆笑を与えたものです。
そんな『ピーターラビット』が三年振りに帰ってきました。
残念ながら大ヒットとはなっていない様ですが、前作をとことん楽しんだ僕としては見ないわけにはいかないとばかりに公開直後にMOVIX日吉津にて鑑賞して参りました。
本作では前回ピーター達に翻弄されるにされつつもそれがとにかく面白くてたまらないマクレガーとピーターが大好きでマグレガーの恋人だったビアとの結婚から映画はスタート!
そこでも例によってやらかしてくれるピーター達が笑いを誘ってくれます。
もはやお約束となっている感もあり、そこに映画としての居心地の良さを感じさせてくれます。
その後も英国流のブラックユーモアが満載で終始笑いが付き纏ってきます。
そして思いました。
こういうノリが合わない人が前作興行収入11億円というスマッシュヒットを記録したものの、本作は大きな動員ダウンに繋がったのかなと。
しかし、私『テッド』の様な可愛いなりしてとんでもなく不謹慎でお下品なブラックユーモアを放つそんなコメディ映画は大好きですので、全く気にしません。で、面白いのがピーターラビットのパブリックイメージを大きく裏切ってナンセンスコメディに振り切った本作をメタ視点で思いっきり皮肉るなんてシーンが盛り込まれていてそこが個人的にはヒットしましたね。
それはマグレガーとビアの新婚生活をフォーカスしていきますが、ビアは何とベストセラー作家へとなります。
ピーター達ウサギとの日々を題材に書き上げたストーリーなのですが、これが大ヒットします。
そしてこれをビジネスチャンスとばかりに目をつける編集者。
ビアも彼を信頼して作品と彼女自身のマネジメントを委ねる事になります。
しかし、やがて彼の戦略とビアの作品に込めるテーマやメッセージと隔たりが生まれてきます。
彼はビジネス展開として本来の作品の設定から大きく飛躍した事、例えばピーター達を宇宙へ行かせる等を考えつきますが、彼女は釈然としない。
これって実は『ピーターラビット』の実写映画そのものを自虐的に皮肉ってるんですよね。
恐らく世界的にヒットした同時に厳しい意見も向けられたであろうこの『ピーターラビット』。
本来の可愛さより憎たらしさが増し、下ネタも毒舌のてんこ盛りの『ピーターラビット』1作目。
「こんなのピーターラビットじゃない!」なんて批判も少なからずあった事でしょう。それを逆手に取るかの様にこのシーンを入れる事によって本作の作品的スタンスの表明とキャラクタービジネスに対しての問題提起もしていた様に見えました。
そしてそしてピーターラビットの最大の魅力はモフモフのウサギ達によるアクションがとにかく可愛くて楽しいわけですが、それは本作でも保証します!特に今回は猫やハリネズミやアナグマ、カエル更にはコメディリリーフとしてブタや鹿と多彩な動物達が画面狭しと動き回ります。
ただバタバタ動くだけではなく、ジェットスキーはするわスカイダイビングはするわ、スノーボードはするわととにかくアクロバティックかつスピード感があって楽しい!
その他にも動物ならではのトリッキーなアクションは見応えあります!子供が見たら凄い喜びそうかな?
他にもグリーンデイの曲を口づさんだかと思えば The ting tingsやスーパーグラス等洋楽ファンが反応しそうな選曲センスも良かったですね!
また、前作ではいがみ合ってたマグレガーとウサギ達が歩み寄る余りついに会話をするなんてシーンも。
とにかくもふもふしてて可愛いウサギ達で目の保養をしつつ、痛快なアクションと笑いが楽しめるそんな作品です!
オススメですよ!