きんこんのブービームービー

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

名探偵コナン ゼロの執行人

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青山剛昌原作の人気アニメ「名探偵コナン」の劇場版22作目。サミット会場を狙った大規模爆破事件を発端に、コナンと公安警察が衝突するストーリーが展開し、劇場版20作目「名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)」に続き、謎の男・安室透がメインキャラクターとして登場する。東京で開かれるサミットの会場となる東京湾の巨大施設「エッジ・オブ・オーシャン」で、大規模爆破事件が発生。事件の裏には、全国の公安警察を操る警察庁の秘密組織・通称「ゼロ」に所属する安室透の影があった。サミット当日ではなく事前に起こされた爆破事件と、安室の行動に違和感を抱くコナン。そんな折、爆破事件の現場から毛利小五郎のものと一致する指紋が発見され……。監督は前作まで計7作の劇場版「コナン」を手がけた静野孔文から、新たに「モブサイコ100」「デス・パレード」の立川護にバトンタッチ。
(映画・com より)

さてさて、コナンファンの皆様お待たせ致しました。
劇場版最新作『ゼロの執行人』ですよ~。
4月13日の公開以来絶好調!
あの『アベンジャーズ』最新作をも抑えて首位を独走中でコナン映画史上初の興収70億円以上突破も見えてきております。

思えば2016年の『純黒の悪夢』以来毎年右肩上がりで興収を伸ばしてきています。
少し前ならこの『コナン』もGW 期間の風物詩とでも言うべきか『クレしん』と並ぶキッズに向けた娯楽映画という印象でしたが、今や大人も無視出来ないエンタメ大作として注目度が高まってきてます。

そして本作はまさに大人に向けたサスペンス要素を非常に強めてきており、逆にお子さんが取り残されやしないかと心配になる様なつくり。
それもそのハズ、今作の脚本を手掛けたのは櫻井武晴氏。
『相棒』シリーズをはじめ数々のサスペンスの脚本を担当されてきた方で『コナン』の劇場版では『絶海の探偵』(2013)、『業火の向日葵』(2015)、『純黒の悪夢』(2016)に続き4作目となります。


いやはや驚きました!内容が非常に難解。
キッズ向けアニメとは思えない様な単語の羅列。
子供のみならず大人でも正確に理解出来た人はどれほどいた事でしょう。
二回、三回とリピートしなければならないかもしれません。

なんて言うと身構えてしまう人がいるかもしれません。
しかし、ご安心下さい。
ストーリー展開自体は内容を正しく理解せずとも楽しめます。
あくまで大人へ向けつつも本来の客層たるキッズも無視させない為の配慮はなされておりますので警察や検察の組織図が理解出来ない場合は「容疑者・毛利小五郎」、「安室透ストーリー」等の視点で作品に向き合う事をオススメします。

阿笠博士のクイズや少年探偵団と彼らをまとめる灰原哀というお馴染みのシーンももちろん用意されています。
しかし、本作で注目したいのはいつもはシリアスな様相を含んだコナンという作品の中でコメディ要員或いは和みキャラとして存在する少年探偵団が今回は大活躍を見せます。
そしてそれは本作のメッセージにも繋がっていきます。
ドローンの登場共々見逃せません。

本作オリジナルの登場人物として印象的なのは、
逮捕された毛利小五郎を担当する事になる橘境子という女性弁護士。
事務所を構えずフリーランスで活動するケータイ弁護士・ケー弁というのが今の時代らしくて良いのだが、当初は負け続きのダメダメ弁護士というキャラクター付けをされていたのが、彼女の人物やバックボーンを知れば知るほど浮かび上がってくる秘密の数々。
脚本の妙と言いましょうかストーリー上においても非常に深みを生んでいたと思います。
上戸彩の演技も良かったです。

そして本作でフィーチャーされている安室徹について。
絶大な腐女子人気を誇るというこの安室さんが本作においては敵か味方か謎を孕ませた登場をし、見る者の目を引かせます。
そして彼の取る行動から本作の重要なテーマが浮き彫りに。
それはズバリ正義という観念の意味。
先日取り上げた『クレヨンしんちゃん』劇場版でも同様のテーマが定義されていましたね。
詳しくは『クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~』に譲るとして共通して正義という名の下であれば何をしても良いのか?という普遍的なテーマが掲げられていました。
本作の主題歌でもある福山雅治の『零-ZERO-』で歌われている内容はまさにこのテーマと連動させる歌詞となっているので本編はもとより歌詞にも注目
して頂きたいところです。

また、本作で爆破される舞台となる東京サミット。
これはまさに2020年の東京オリンピックをイメージしたもの。
二年後に迫った国際的祭典での「もしも…」を念頭に据えながら警察らの取る対応等社会的事象をメタファーにしながら進行される会話劇を見てとある作品を連想させてくれました。

その作品こそ2016年の大ヒット映画『シン・ゴジラ』。
今更語るまでもなくあの作品はゴジラ襲来をメタファーにして東日本大震災と政府の対応を映像にのせて展開されていきました。
本作『ゼロの執行人』を見ているとまさに『シン・ゴジラ』を意識させるかの様なやり取りが見られます。
シン・ゴジラ』は少なからず本作に影響を与えていたであろう事が想像出来ます。

後半の見所と言えば安室透のカーアクション。
華麗なるハンドルさばきで縦横無尽なカースタントを繰り広げる安室さん。
ワイルドスピード』だとか『ミッション・インポッシブル』とか海外のアクション大作ならいざ知らず日本の邦画実写では実現が難しいであろう同様のシーン。
しかし、そこはアニメーションの強みとばかりにこれでもかの豪快なカーアクションが展開されます。
ユーロビートでも流れようもんなら『頭文字D』ですよ(笑)

鑑賞後はパンフレットでも買おうかと思い窓口へ行くも完売でした。
そんな所からも今のコナン人気がうかがえますね。