きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

ワールドツアー上映 鬼滅の刃 絆の奇跡、そして柱稽古へ

集英社週刊少年ジャンプ」で連載された吾峠呼世晴の同名コミックを原作とする大ヒットアニメ「鬼滅の刃」のテレビアニメ第4期「柱稽古編」の2024年春の放送開始に先駆け、23年に放送された第3期「刀鍛冶の里編」の第11話と「柱稽古編」の第1話を劇場上映。
家族を鬼に殺され、鬼になった妹・禰󠄀豆子を人間に戻すため「鬼殺隊」に入隊した少年・竈門炭治郎。「刀鍛冶の里編」の最終話にあたる第11話では、炭治郎と上弦の肆・半天狗との激闘の決着と、禰󠄀豆子の太陽克服を描く。「柱稽古編」第1話では、宿敵・鬼舞辻無惨との決戦に向けて行われる鬼殺隊士たちの過酷な修行・柱稽古が幕を開ける。
劇場上映のために全編4Kアップコンバートを施し、音楽も劇場のフォーマットに合わせて最適化されている。(映画・com)

一時期は社会現象ともなっていた『鬼滅の刃』。あの当時に比べると人気も落ち着いた感はありますが、それでも『鬼滅の刃』とタイトルにあれば大ヒットとなるそんな根強い人気を誇っています。昨年の『鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』に続き今年もこのワールドツアー上映となりました。映画ランキングでも初週は1位となり、安定したヒットとなっている辺りに『鬼滅』のブランド力の高さを感じさせてくれます。

さて、実は昨年の『上弦集結、』。番組でこそ扱っていませんが、実は劇場で観に行っているんですよね。番組でやらなかったのには理由がありまして、遊郭編の総集編プラス最終話そこに刀鍛冶の里編1話という構成で映画として扱っていいのか?という迷いがあったんですよ。時期同じくして『RRR』がロングラン上映されていたので結果そちらを優先しました。

さて、そんなワールドツアー上映の第二弾となる今作。前回も紹介こそしませんでしたが、映画館で見て感動した事もあって今年も鑑賞。

先週の土曜日2月10日。MOVIX日吉津。昼の回でしたが、さすがは鬼滅ですね。二週目の週末でしたが、非常にたくさんの人が入っていました。それでは今回のワールドツアー上映如何なものか?お話ししていきましょう!

実は前回の「上弦集結…」で不満点がありました。それはTV放送時に流れていたであろうCMの入りと明けに使われていたインサートの挿入。これをそのまま使っていた事です。また、1話終わる毎にエンディングそして次の回にオープニングの映像といった具合にTVシリーズから編集をせずにそのまま使っていたんですね。

するとどうなるか?一回一回その都度停止させられてしまうんですね。元々はTVシリーズですからテレビで見るなりスキップが出来る配信サービスならいいのですが、映画館だとこの停止時間が勿体なく感じてしまう。

ところがそんな不満の声が寄せられたのでしょうか?今作ではその辺りがうまく編集されていました。したがって連続したストーリーをひとつの映画として鑑賞出来る。つまり作品に集中出来るんですね。それもあってストレスなく鑑賞に臨めました。

で、そもそも遠からずテレビで視聴出来るものを映画館で見る価値はあるのか?ズバリ言います。あります!

それは躍動感溢れるアクションシーンであったり鬼滅の刃ならではの感情を刺激する劇的なシーンであったりとそこかしこで感じる事が出来るんですね。

アクションと涙腺を刺激するドラマ場面。これこそが『鬼滅の刃』の特に支持される要素じゃないですか?特に今作では禰豆子がアレする場面があるのですが、劇伴の『竈門禰豆子の歌』も相まって涙腺が刺激される事必至。このドラマチックな場面はテレビやスマホの画面でここまで感情が揺さぶれたであろうか?と感じてしまいます。

ところで僕は今回ちょうど一年前の「上弦集結…」以来一年振りに『鬼滅の刃』を見ました。なので刀鍛冶編のキャラクター等等よく知らなかったんですよ。それでも十分楽しめました。つまり久しく『鬼滅の刃』を見ていないという人でも楽しめる内容かと思います。ここがやはり鬼滅の人気の所以なのかなと思いましたね。ガチ勢はもちろんライトな層も決して置いてけぼりにしない丁寧な作り。

また、改めてではありますが、何故『鬼滅の刃』が世代を問わずの人気コンテンツであるのかも感じましたね。これは4年前に「無限列車編」を番組で扱った時に話しましたが、ただの勧善懲悪にしないという事。敵役となる鬼にもそのバックボーンを映し出し、見ている人に訴えかけてくる。これはここでは鬼ですが、人間って見るからの悪人が悪さをするのではなく元々は我々と同じ様に善良な心を持った人が捩れに捩れてしまうという事なんですね。家庭内では良き父良き夫が会社ではパワハラ上司で通っていたり好青年で通っている人が彼女や奥さんにDVをしていたり。はたまた行き着くところまで行き着くと殺人事件まで起こすかもしれない。人間は多面的で複雑な動物なんですよね。実はそんな人間の本質と恐ろしさを扱った重厚な作品を最近見ました。この後の「きんこんのシネマ放談クラシック」で紹介しますので番組はこのままで!

とまさかの『鬼滅の刃』映画からこの後のコーナーへの誘導となりましたが、『鬼滅の刃 柱稽古編』へと繋いでいく上で今作は見ないわけにはいかないでしょう。

是非劇場でご覧下さい!