きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

名探偵ピカチュウ

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世界的人気を誇る日本発のゲーム「ポケットモンスター」シリーズの「名探偵ピカチュウ」をハリウッドで実写映画化。子どもの頃にポケモンが大好きだった青年ティムは、ポケモンにまつわる事件の捜査へ向かった父ハリーが家に戻らなかったことをきっかけに、ポケモンを遠ざけるように。ある日、ハリーの同僚だったヨシダ警部から、ハリーが事故で亡くなったとの知らせが入る。父の荷物を整理するため、人間とポケモンが共存する街ライムシティへ向かったティムは、自分にしか聞こえない人間の言葉を話す“名探偵ピカチュウ”と出会う。かつてハリーの相棒だったという名探偵ピカチュウは、ハリーがまだ生きていると確信しており……。「デッドプール」シリーズのライアン・レイノルズが名探偵ピカチュウの声を担当し、「ジュラシック・ワールド 炎の王国」のジャスティス・スミスが主人公ティム、渡辺謙がヨシダ警部補を演じた。また、日本語吹き替え版でティムの吹き替えを担当した竹内涼真が、ポケモントレーナー役で本編にカメオ出演も果たした。監督は「グースバンプス モンスターと秘密の書」のロブ・レターマン。
(映画.comより)

ポケモンシリーズ遂にハリウッドでの映画化!
…なんて煽ってみましたが、実はワタクシお恥ずかしながらポケモンをゲームでやった事がない、96年にゲームボーイ用ソフトが発売された当時、既にテレビゲームから卒業し、最新の音楽と女の子の事ばかり考えていたので(笑)全く触れていません。
ちょっと前に『ポケモンGO』が流行った時だって完全に蚊帳の外でしたからね。
門外漢も門外漢。
ポケモン弱者です。

そんな僕がこの映画をどの様に見たのでしょうか、今回もお付き合いよろしくお願いします。

はい、まず何と言ってもあのピカチュウが喋ります。
ちゃんと言語を並べて声に出して会話をします。
なんて言うとピカチュウはあのよく知られた声だから可愛いじゃん?なんて聞こえてきそうですが、ハイ確かにその通り!
でも本作はそれを前提にわかった上で喋っちゃうんです。
それもせめて愛らしい子供の声だったら良いのでしょうが、オッサンです。
それもあの『デッドプール』のライアン・レイノルズが声をあてているんですからね。
デッドプール』のあのおふざけイメージも脳裏によぎるんじゃないですか?
わかりやすく言えば『テッド』を連想したら良いと思います。
見た目めっちゃ可愛いいんだけど、声はオッサンていうね(笑)
で、主人公の少年・ティムからは初めは疎ましく思われながらも一緒に事件を解決する度にお互いの理解が深まっていく。
まぁ、ありがちっちゃありがちなんですけど、そこは子供が見てもわかりやすい様にという配慮なんでしょうね。

それからピカチュウの造形について。
アニメーションではよく目にするピカチュウを実写にすると?という関心が実は鑑賞する前にありました。
『STAND BY ME ドラえもん』のCGで見たドラえもんの様につるつるの形状なのかな?なんてイメージしてたんですが、それがフサフサしてるんですよ。
毛が生えてる様な感じです。
そして声がデッドプールなもんだからテッド+デッドプールに見えて仕方なかった。
でもそこからこの二作のお下品さを引いてしかもコメディ寄りではなく、割とシリアスだったのが少々意外でもあり。

で、ポケモンと人間が共栄する街ライムシティーなんかは『ズートピア』チックでした。

なんて僕好みの作品に限りなく近い感じなのでかなり楽しめたか?と言えばそうでもなく、確かにバディモノとしてのティムとピカチュウの関係は良かったと思うんですよ。
ラストの何故ピカチュウが話すのか?を明かすそのからくりにも納得させられたし、伏線の回収も悪くなかった。
じゃあ何が?って言うと全体を通してメリハリがなかったというのかな、工夫すればもっと良くなるのに?と思う面があり、何とも残念(強調しておきますが、僕がポケモン弱者であるという点は抜きにしてです。)
それからタイトルで『名探偵』を謳っておりますが、『コナン』の様に名推理でもって難解な事件を解決するなんて事はなく、他動的過ぎるきらいがあります。
それからティムとピカチュウの活躍を描く為、こういったアクション要素が必要になってくる事のは当然なのでしょうが、バトルやアクションに比重が傾き過ぎたのは否めません。
確かにそれも良いのですが、もっとポケモン自体の内面的魅力を発する内容だったら楽しめたんだけどなぁ。

ちなみに本作は『ミュウツーの逆襲』がプロットとしてある様ですね。
奇しくもこの夏、『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION 』が公開されます。
本作を見た上で夏の『ミュウツー』を見るのも良いかもしれませんね。
ただ、肝心のミュウツーがCG感丸出しだったのがなぁ…。あくまで個人的にはです。

なんて今回は渋めのレビューになっちゃいましたが、ピカチュウの可愛さは見所です。
それからヨシダ警部補の貫禄ね(笑)

ポケモン弱者にもわかりやすい内容ではありましたので、ポケモン好きもそうでない人も是非劇場でご覧下さい。