きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

あの夏のルカ


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解説

リメンバー・ミー」「ソウルフル・ワールド」のディズニー&ピクサーによる長編アニメーション。北イタリアの美しい港町ポルトロッソを舞台に、海に暮らす「シー・モンスター」と呼ばれる種族の少年ルカが、あこがれの人間の世界に足を踏み入れる、ひと夏の冒険を描いたファンタジーアドベンチャー。北イタリアの港町ポルトロッソの住民たちは、海に住む未知の存在「シー・モンスター」を恐れていた。しかし、実はシー・モンスターたちもまた、地上に暮らす得体の知れない存在である人間たちを恐れている。それぞれの世界は海面で隔てられ、お互いを恐れ、決して交わることはなかった。しかし、地上への好奇心が抑えられないシー・モンスターの少年ルカは、ある夏、親友アルベルトとともに禁断の地である人間の世界へ冒険に出る。監督はピクサーの短編「月と少年」を手がけ、長編はこれが初監督となるイタリア出身のエンリコ・カサローザ。Disney+で2021年6月18日から配信           (映画.comより)  

このところすっかり定着した感のあるディズニー作品のディズニー+配信。           毎回の様に言いますが、新作が手軽に見れるのは嬉しい反面、映画館で鑑賞出来ない残念さというのは感じますね。              とりわけ、私はピクサー作品が特に大好きなので『ソウルフルワールド』に続いて早くも新作が楽しめるのは嬉しい反面、複雑な心境です。   なんて憂いつつも結局は見るんですけどね(笑)

さて、本作ですが『ラーヤと龍の王国』、『クルエラ』等と違いプレミア料金なしでも鑑賞出来ます。                    『ソウルフルワールド』もそうでしたけど、ピクサー作品は何故か今のところは無理視聴が続いてます。                   お財布的には嬉しいですけどね。

これまで世界各地あらゆる国や街を舞台にしてきたピクサー作品ですが、本作の舞台はイタリアの港町です。                 終始明るい雰囲気に包まれ見ていて心が開放的になってきます。

で、海に住む魚が地上で陽の光を浴びると人間になるという設定でルカとアルベルトの二人の少年が一人の少女と出会い友情を育み一緒にチームを組んでトライアスロンに出場。        ライバルである毎年優勝している実力者だけどヤンチャな少年とぶつかり合います。      魚が人の姿となり、人間達とコミュニケーションを取りながら各々が成長していく人間ドラマを展開する一方、ピクサー作品ならではのファンタジックなストーリー展開で楽しませてくれます。

人間達が恐れるシーモンスターの存在。    一方、海の中で暮らす魚達が恐れているのは地上の人間達。                 両者の隔たりが作品のひとつのテーマが大きく浮かび上ってくるんですね。          それは他者や他種への享受という事。     あくまでわかりやすく人と魚で二分してますが、これは人間社会での人種や性別、世代等あらゆる場面でぶつかるそれを描いています。     もちろんそれだけではありません。      我々人間は自分を軸にし、趣味嗜好価値観の合う人は受け入れるものの、そうではない人を排除する傾向が大なり小なりあります。       「あの人とは考え方が違うから付き合えない」とか、いやそりゃ価値観の合わない人に無理に合わせてストレスを感じるくらいなら絡まなくても良いとは思いますが、それきっかけにその人を嫌い憎み時には攻撃するなんて事もあります。   それに対しての問題提起でもあって果たしてそれで良いのかなんて事を考えさせる様でもあります。     

また、親世代へ向けた子育てに繋がるテーマも盛り込まれていましたね。           冒頭のシーンで海の外へ出たいルカに対し、引き止める両親の描写。             心配だからこその親の心情なのですが、それが時に子供の可能性を潰してしまう事だってあります。例えば、都会に出たいという子供に対して「都会で生活するのはお金がかかるからやめなさい。それに危険な事に巻き込まれるかもしれないよ」とか或いは逆に都会から田舎へ帰ろうとする子供に「こっちに帰っても仕事なんかないからもう少し頑張りなさい」みたいなね。        もしかしたら都会に出てその能力を大きく活かす環境に巡り合えるかもしれないし、田舎へ帰る場合は都会の水が合わなくて疲れているかもしれない。田舎に帰ってのびのびと頑張るかもしれないじゃないですか。              実は親の心配が子供の自立への弊害になるかもしれないなんて事をこの映画では伝えていました。

それから内容は触れませんが、ルカが窮地に追い込まれた時にアルベルトに対して行う行為が見ていて辛かったですね。            保身の為に取る裏切り行為そしてこれが何よりアルベルトを傷つける事になるのですが、しかしここでルカを責める事も出来ないんですよね。  自分がピンチに追い込まれそこでの選択を間違えると自分の身の安全にも関わる場合、本能的に自分を守るのはやむを得ないと思うんですよね。確かに作中でルカが取った行為はアルベルトにショックを与えたし見ているこちらも辛くなりました。でもここで子供の彼は何をすれば良かったのだろうか?自分の身を挺してもアルベルトを守る、それが出来たら良いのだろうが、現実はそれが出来る程寛容ではありません。         もし、あなたがルカならどうする?      こんなクエスチョンを投げかける様な描写だったのではないでしょうか?

今回は内容云々より映画全体に込められたメッセージやテーマを中心にお伝えしました。

何気に深い映画なんですよね。        なので鑑賞する事を強くオススメします!                        


ゴジラ VS コング




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ハリウッド版「ゴジラ」シリーズの「GODZILLA ゴジラ」(2014)、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」(19)と、「キングコング:髑髏島の巨神」(17)をクロスオーバーして描く「モンスターバース」シリーズの第4作で、ゴジラキングコングという日米の2大怪獣が激突する。モンスターの戦いで壊滅的な被害を受けた地球。人類は各地で再建を計り、特務機関モナークは未知の土地で危険な任務にあたりながら、巨大怪獣のルーツの手がかりを掴もうとしていた。そんななか、ゴジラが深海の暗闇から再び姿を現し、世界を危機へ陥れる。人類は対抗措置として、コングを髑髏島(スカルアイランド)から連れ出す。人類の生き残りをかけた戦いは、やがてゴジラ対コングという未曽有の対決を引き起こす。監督は「サプライズ」やNetflix実写版「Death Note デスノート」などを手がけたアダム・ウィンガード。出演はアレクサンダー・スカルスガルドレベッカ・ホール、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」から引き続き登場するミリー・ボビー・ブラウンカイル・チャンドラーほか。また、「GODZILLA ゴジラ」「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」で渡辺謙が演じた芹沢猪四郎博士の息子・芹沢蓮役で小栗旬が出演し、ハリウッドデビューを飾った。

(映画.comより)


コロナ禍による日本の映画界の大きな変化。    それはハリウッドのいわゆる大作と呼ばれる映画の公開が激減してしまったという事です。       もっとも秋以降に公開が決定している作品もありますが、依然としてその数はコロナ禍前よりは遥かに少ない状況です。                  かつて映画と言えばそれはハリウッドのアクション映画を差すという風潮もあってその時代を知ってる身としては淋しい限り。               確かに『トムとジェリー』や『ピーターラビット』も面白かったですよ。               でもやっぱりド派手なアクションやら爆破シーンやらハリウッドならではの迫力ある映像をいち映画ファンとしては望んでいるわけです、例えそれが大味であってもね。

そんな僕が心待ちにしていたのが、この『ゴジラ VS コング』。                   久しぶりに血湧き肉躍るハリウッドらしい大作が来たなと期待に胸を膨らませていました。       当初は5月公開とアナウンスされ、待ち侘びていましたが、残念ながらコロナの影響で一旦お預け。   しかし、7月2日に無事公開となり、ようやく鑑賞する機会を得た次第です。

冒頭、髑髏島(スカルアイランド)に佇むコング登場!                      ここでのコングが可愛いんですよ。        いやいや、あんな巨大なコングが可愛いって…。  そんなツッコミがありそうですが、これは百聞は一見にしかず。                   コングが巨大な身体を横たわらせお昼寝をしてるのか、と思いきや起き上がり、お尻をポリポリ。   このシーン、キングコングという怪物である事を忘れ、動物的なんですよね。            何なら僕はうちで飼ってる猫の姿がダブりましたもん(笑)                     でここでのコングをしかと目に焼き付けて頂きたい。                      劇中においてのこの後のコングの暴れっぷりとのギャップを楽しめますからね。

変わって登場する一人の少女。          同じ画面に写るコングの姿と比較して身体的な違いがはっきりとわかる。               何ならこの女の子がコングに食べられやしないかなんてヒヤヒヤするのですが、そこは心配ご無用。   コングは彼女と心を通わせそしてこれが少女とコングの友情物語へと派生させていくそんなドラマがあります。

一方のゴジラ。                 日本が生んだキング オブ モンスター。      その登場はやはり迫力があります。        我々がよく知るお馴染みのゴジラなんだけど出ると当然ながら盛り上がる!              相撲で例えるなら横綱が土俵入りをするそれに近いかもしれません。                 そしてゴジラと言えば何と言っても熱射放線。   2016年の『シン.ゴジラ』で見たそれはあまりに美しく鳥肌と同時に涙すら溢れた程ですが、あれは庵野秀明氏によるゴジラへのリスペクトと独自の芸術性が表現されていたわけですが、本作も決してひけを取らない。                      ハリウッドの最高峰の技術が余す所なく取り入れられ、結果スクリーン映えするインパクトを与えていました。

そんなゴジラとコングによるドリームマッチ。   千代の富士貴乃花の様な(相撲の例えばかりですみません)ダウンタウンとんねるずの様な『DRAGON BALL』と『ONE PIECE』の様なまぁ、贅沢な組み合わせっちゅう事ですよ(笑)          果たして世紀の怪獣プロレス勝敗はどちらに?   気になった方は是非劇場で!           

…って終わりませんよ(笑)

いや、とにかくそれが楽しいんですよ!      画面に終始釘付けです!             大都市のビル群の中、ゴジラとコングが攻めたり引いたり。                     近頃は映画も動画配信文化と密接な関係があり、本作も数ヶ月後には各種動画配信サービスでも視聴可能なんでしょうが、本作に関しては断言しますね!   映画館で見ないとそんなしますよ!と。      

それくらい見応えがありました!         そしてやはり思いましたね。           映画館の醍醐味ってやはりこれだなぁ!と。    僕は普段食べませんが、そしていつもぼっち鑑賞ですが(淋しくなんてないからな.笑)ポップコーンを食べながらカップルや友達と見たら楽しめるんじゃないかなと。

小栗旬のハリウッドデビュー作という点もポイントですが、俳優をそこまで意識しない自分は内容をトコトン楽しみました!

オススメです!

キャラクター

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菅田将暉と本作が俳優デビューとなる「SEKAI NO OWARI」のボーカルFukaseの共演によるダークエンタテインメント。「20世紀少年」など数多くの浦沢直樹作品にストーリー共同制作者として携わってきた長崎尚志によるオリジナル脚本を、「世界から猫が消えたなら」「帝一の國」の永井聡監督のメガホンにより映画化。漫画家として売れることを夢見て、アシスタント生活を送る山城圭吾。ある日、一家殺人事件とその犯人を目撃してしまった山城は、警察の取り調べに「犯人の顔は見ていない」と嘘をつき、自分だけが知っている犯人をキャラクターにサスペンス漫画「34」を描き始める。お人好しな性格の山城に欠けていた本物の悪を描いた漫画は大ヒットし、山城は一躍売れっ子漫画家の道を歩んでいく。そんな中、「34」で描かれた物語を模した事件が次々と発生する。主人公・山城役を菅田、殺人鬼・両角役をFukaseがそれぞれ演じる。

(映画.comより)


いわゆるサイコサスペンスものというとこれまでにも数多くの映画があるわけでして、そのパターンだって多種多様です。実際に起こった事件を題材にしたものもあれば全くのフィクションという作られた世界の中に残虐なシーンを盛り込み見ている人にインパクトを与え、そして作中には考えさせる様なメッセージを提示したりと。

本作『キャラクター』もまた、こういったサイコサスペンスの構成を踏襲しつつも、漫画と猟奇殺人を結びつけたオリジナリティ溢れる内容で今、注目の作品です。

当初は鑑賞予定がなかったのですが、映画ランキングの推移が安定しており、各種レビューでの評価も概ね良いので、7月のファーストデイに松江東宝5にて鑑賞して参りました。

結論から言いますね。              冒頭でお伝えした様にこれまでの数多あるサイコサスペンス作品と比較するとリアリティという点では物足りないかもしれない。              しかし、豪華キャスト陣の演技と連続殺人事件が加速していく過程でのスリリングな展開は見ていて引き込まれていきましたし、何よりセカオワfukaseさんのミュージシャンとして見せる雰囲気と全く異なるサイコパスな佇まいがただただ恐怖を感じさせてくれました。

まずはストーリーの展開ですが、冒頭では菅田将暉演じる一人の売れない漫画家の苦心ぶりがフォーカスされます。

業界では知れた有名漫画家のアシスタントとして下積みをするが、自身の漫画はなかなか評価されない。彼自身がサイコサスペンスを描きたいと思うものの、絵は上手いが、キャラクターに魅力がない。中尾明慶演じる編集者にも指摘されるし、付いてる先生からも言われる。

それは彼自身が真面目な好青年ざっくり言えば「良いヤツ」なんですよね。

だからこそリアルな殺人鬼の描写に説得力が生まれず故に読者には伝わらないと。           ここで示される作品の軸となる部分です。

そんな彼がある事件に巻き込まれた事を契機に人生が変わっていく。                 その過程でFukase演じるシリアルキラーの両角の存在が浮上していくというものです。

そしてこのFukaseさんがとにかく怖いんですよ。 彼が最初に登場した時、僕は失礼にもこんな事を思いました。感情のないセリフ回し。そこから「まぁ、本業じゃないからね〜。」             セカオワファンの皆さん、Fukaseさんファンの皆さんごめんなさい。                いわゆる棒演技だと思ってました失礼しました。  でもこれは僕の大きな間違いでした。       本物の猟奇殺人犯。もちろん僕は会った事はありませんが、リアルなサイコパスって全く感情を見せないなんて聞いた事があります。その雰囲気を表現するにはこの作品においてのFukaseさんは間違いなくヤバい人そのものでした。               あまりに不気味でしたので、もうセカオワの曲聴けないじゃんなんて思いたくもなりますが、それとこれは別ですからね、一応念の為(笑)

そして彼が起こす事件の描写が生々しいんですよね。はじめの事件で言えば閑静な住宅街。       扉を開けると大音量でクラシック音楽が流れている。灯りの消えた住宅。その食卓には凄惨な殺害方法により手にかけられた一家四人の姿。         実際に日本でも一家全員が殺害されたいたたまれない事件というのが過去に何度となく発生しています。警察の捜査関係者と事件の犯人しかその光景は目にしていないのですが、まるで映画を見ている我々がその事件現場を目撃したかの様なショッキングな描写でしたね。

そこから展開される数々の事件と山城が描く漫画内での事件とのリンクがとにかく恐怖を煽っていきます。

しかし、私がどうしても指摘しておきたい部分があります。                     猟奇的な事件が次々に発生し、しかもその手口が山城が描いた漫画の内容が酷似しているとあれば、ネットを中心に世間の一般層が黙っていないと思うんですよね。ワイドショーでも取り上げられる事だろうし、それにより山城の元へも連日の様にマスコミが押しかけてくる事でしょう。               しかし、この件を問題視し、やいのやいのやってるのが、小栗旬中村獅童が演じた二人の刑事と山城本人だけ。漫画を連載する編集社に関しては気にも止めないどころか山城へ連載を継続する様促したりとこの辺りリアリティに欠けてしらけちゃいましたかね。  他にも鋭利な刃物で刺されたり銃撃された後、比較的早い段階で回復したりとか。

作品自体は見応えあっただけにそこがちょっと残念でしたかね。

でもそれは僕がやや辛めに見てるからであって気にならない人は気にならないでしょう。        小難しい映画通気取りのツッコミはほっといて皆さんは純粋に作品を楽しんで下さい!         何度も強調しますが、映画自体は良かったと思います。

是非劇場でご覧下さい!





ピーターラビット2/バーナバスの誘惑

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ビアトリクス・ポターの名作絵本をハリウッドで実写映画化した「ピーターラビット」の続編。ピーターの大好きなビアが、宿敵マグレガーと結婚した。父親面をしてしかりつけてくるマグレガーに嫌気が差したピーターは、生まれ育った湖水地方を飛び出して都会にたどり着く。そこで亡き父の親友だったというバーナバスと出会ったピーターは、地下組織を率いる彼から、都会で生き延びるための盗みのスキルを教わる。バーナバスに父の面影を重ね、彼に認めてもらうべく悪事を重ねていくピーターだったが……。前作に続き、「はじまりのうた」のジェームズ・コーデンがピーターの声を務め、「アバウト・タイム 愛おしい時間について」のドーナル・グリーソンがマグレガー、「ANNIE アニー」のローズ・バーンがビアを演じる。

(映画.comより)


世界中で愛されるあのピーターラビットを実写化したという事で話題になったのが、2018年。

可愛いウサギ達による見るも癒される和み映画か、と思いきやイタズラなピーター達が人間を相手に大立ち回り。ハチャメチャドタバタなスラップスティックコメディになっており、世界中に驚きと爆笑を与えたものです。

そんな『ピーターラビット』が三年振りに帰ってきました。

残念ながら大ヒットとはなっていない様ですが、前作をとことん楽しんだ僕としては見ないわけにはいかないとばかりに公開直後にMOVIX日吉津にて鑑賞して参りました。

本作では前回ピーター達に翻弄されるにされつつもそれがとにかく面白くてたまらないマクレガーとピーターが大好きでマグレガーの恋人だったビアとの結婚から映画はスタート!

そこでも例によってやらかしてくれるピーター達が笑いを誘ってくれます。

もはやお約束となっている感もあり、そこに映画としての居心地の良さを感じさせてくれます。

その後も英国流のブラックユーモアが満載で終始笑いが付き纏ってきます。 

そして思いました。

こういうノリが合わない人が前作興行収入11億円というスマッシュヒットを記録したものの、本作は大きな動員ダウンに繋がったのかなと。

しかし、私『テッド』の様な可愛いなりしてとんでもなく不謹慎でお下品なブラックユーモアを放つそんなコメディ映画は大好きですので、全く気にしません。で、面白いのがピーターラビットのパブリックイメージを大きく裏切ってナンセンスコメディに振り切った本作をメタ視点で思いっきり皮肉るなんてシーンが盛り込まれていてそこが個人的にはヒットしましたね。

それはマグレガーとビアの新婚生活をフォーカスしていきますが、ビアは何とベストセラー作家へとなります。

ピーター達ウサギとの日々を題材に書き上げたストーリーなのですが、これが大ヒットします。

そしてこれをビジネスチャンスとばかりに目をつける編集者。

ビアも彼を信頼して作品と彼女自身のマネジメントを委ねる事になります。

しかし、やがて彼の戦略とビアの作品に込めるテーマやメッセージと隔たりが生まれてきます。

彼はビジネス展開として本来の作品の設定から大きく飛躍した事、例えばピーター達を宇宙へ行かせる等を考えつきますが、彼女は釈然としない。

これって実は『ピーターラビット』の実写映画そのものを自虐的に皮肉ってるんですよね。

恐らく世界的にヒットした同時に厳しい意見も向けられたであろうこの『ピーターラビット』。

本来の可愛さより憎たらしさが増し、下ネタも毒舌のてんこ盛りの『ピーターラビット』1作目。

「こんなのピーターラビットじゃない!」なんて批判も少なからずあった事でしょう。それを逆手に取るかの様にこのシーンを入れる事によって本作の作品的スタンスの表明とキャラクタービジネスに対しての問題提起もしていた様に見えました。

そしてそしてピーターラビットの最大の魅力はモフモフのウサギ達によるアクションがとにかく可愛くて楽しいわけですが、それは本作でも保証します!特に今回は猫やハリネズミアナグマ、カエル更にはコメディリリーフとしてブタや鹿と多彩な動物達が画面狭しと動き回ります。

ただバタバタ動くだけではなく、ジェットスキーはするわスカイダイビングはするわ、スノーボードはするわととにかくアクロバティックかつスピード感があって楽しい!

その他にも動物ならではのトリッキーなアクションは見応えあります!子供が見たら凄い喜びそうかな?

他にもグリーンデイの曲を口づさんだかと思えば  The ting tingsスーパーグラス等洋楽ファンが反応しそうな選曲センスも良かったですね!

また、前作ではいがみ合ってたマグレガーとウサギ達が歩み寄る余りついに会話をするなんてシーンも。


とにかくもふもふしてて可愛いウサギ達で目の保養をしつつ、痛快なアクションと笑いが楽しめるそんな作品です!

オススメですよ!





ザ・ファブル 殺さない殺し屋

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南勝久の人気コミックを岡田准一主演で実写映画化した「ザ・ファブル」のシリーズ第2作。裏社会で誰もが恐れる伝説の殺し屋ファブル。1年間誰も殺さず普通に暮らすようボスから命じられた彼は、素性を隠して佐藤アキラという偽名を使い、相棒ヨウコと兄妹を装って一般人として暮らしている。一見平和に見えるこの街では、表向きはNPO団体「子供たちを危険から守る会」代表だが裏では緻密な計画で若者から金を巻き上げ殺害する危険な男・宇津帆が暗躍していた。かつてファブルに弟を殺された宇津帆は、凄腕の殺し屋・鈴木とともに、復讐を果たすべく動き出す。一方アキラは、過去にファブルが救えなかった車椅子の少女ヒナコと再会するが……。岡田准一木村文乃佐藤浩市ら前作からのキャストに加え、宇津帆役の堤真一、ヒナコ役の平手友梨奈、殺し屋・鈴木役の安藤政信が新たに参加。前作に続き江口カンが監督を務めた。
(映画.comより)

2019年に公開され興収17億円のヒットとなった『ザ・ファブル』。
僕も前作に関してはかなり楽しんだ旨番組でもお話ししました。
とりわけ岡田准一のアクションに向井理福士蒼汰柳楽優弥といったそれまで好青年イメージの強かった俳優陣のアウトローっぷりが見応えあったと評しまして、柳楽優弥さんは翌年つまり去年の『今日俺』でも狡猾で何とも憎たらしい悪役を演じていたのも記憶に新しいところです。
で、そんな『ファブル』の続編が度重なるコロナの影響による延期を経てついに公開となりました!
僕は公開間もない6月20日にMOVIX日吉津にて鑑賞。
午前中の回に入りましたが、結構な客入りでしたね。

で、本作開始と共に早くもファブルのアクションシーンが登場!
無論ファブルはボスから殺し屋でありながら、人を殺す事を禁じられているので過去のシーンです。
ここで早速岡田准一によるキレッキレのアクションが楽しめるわけですが、後にストーリーの重要な局面にも繋がるショッピングモールでのカーアクションは見応え抜群でしたね!
ミッション:インポッシブル』におけるトム・クルーズよろしく息つく間も与えないスリリングなアクション。
「いきなりこんな場面出しちゃっていいんですか~?」
ハイ、いいんです!

というのが前作はあくまでファブルの顔見世興行的な面が強くその為の岡田くんのアクションやコメディパートに比重を置いてた面が強いです。
しかし、本作はアクションやギャグのボリュームは前作のままにドラマパートにも注力し、更に前作で私が見せた唯一の不満も解消してくれていましたが、こちらは後述致します。

まず、ドラマパートです。
本作の核となるのは悪役の堤真一演じる宇津帆と平手友梨奈演じる車椅子の少女・ヒナコです。
そして彼らに共通して描かれるのが復讐です。
とりわけバイオレンスを取り入れた作品だと殺った殺られたの場面が不可避なのですが、当然手をかけられた人には身内がいるわけです。
彼らこそまさにその身内に当たるわけであり、その憎悪が手にかけた者へ向かう時、普段の我々が想像だにしない感情が爆発していきます。
堤真一演じる宇津帆はとことんサイコなヤローで同調出来ない反面彼なりの心情はある。
一方、本作で最もその演技力に感情を揺さぶられた平手友梨奈演じるヒナコの怒りの爆発シーンはあまりに苦しく悲しい感情が伝わってきました。
本作においてのMVPは彼女ではないかな?と思ったし、それは来年の賞レースでも評価されそうな演技でした。
そして堤真一さんも良いんですよ。
表向きはNPO法人「子供たちを危険から守る会」の代表であり、裏では息を吐く様に人を騙し次々と手にかけていくサイコパス
実際の凶悪事件とか調べると多いんですよ。
こういう殺人鬼って。
それを堤さんの怪演によって恐怖を与えてくれます。
そういえば岡田くんと堤さんって『SP』だと上司と部下の関係だったよね?
そんな二人が本作では敵対する同士というのは見所のひとつかもしれませんね。

そして再び岡田くんのアクションに話しを戻しますけど、本作最大のハイライトを忘れてはいけません。
それが団地でのアクションです。
団地という日本に点在する住空間を使いながら縦横無尽に動き回るスリリングなシーン。
工事中の鉄筋の上で格闘したり団地の棟と棟の隙間で揉み合うバトルを盛り込んだり更に団地の住民の様子も写し出す事でリアリティーたっぷり!
ここだけでも一見の価値はあります!

そして前作での唯一の不満。
それが木村文乃演じるヨウコの必要性です。
前作では彼女はほとんど活躍せず、何だったら足を引っ張ってるくらいにすら見えていたのが、本作では大々的にヨウコの見せ場が用意されていたんですね!
俺の声が届いたのかな?…んな事ないか(笑)
安藤雅信演じる殺し屋の鈴木との対決シーン。
鈴木も凄腕の殺し屋。しかし、ひるむ事なく…どころか圧倒的に上回る力で鈴木をねじ伏せる辺りこれまでただのファブルの妹キャラというお飾りに見えた彼女が改めて殺し屋である事を証明してみせたシーンでしたね。
ちなみにファブルとヨウコですが、もはや本当の兄妹にしか見えないくらいのコンビネーションでした!

映画あるあるとして続編がパワーダウンしてしまうというのは往々にしてある事ですが、本作ははっきり言って前作以上のスケールアップを感じました!
強くオススメします!

クルエラ

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ディズニーアニメ「101匹わんちゃん」に登場した悪役クルエラの誕生秘話を、「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーン主演で実写映画化。パンクムーブメント吹き荒れる70年代のロンドンに、デザイナーを志す少女エステラがやってくる。情熱と野心に燃える彼女は、裁縫やデザイン画の制作に打ち込み、デザイナーへの道を駆けあがるため切磋琢磨する。そのままデザイナーへの道を進んでいくと思われたエステラだったが、カリスマ的ファッションデザイナーのバロネスとの出会いが、エステラの運命を大きく変えることとなる。夢と希望にあふれた若きエステラが、なぜ狂気に満ちたクルエラとなったのか。その秘密が明らかにされる。エステラの運命を大きく変えるカリスマデザイナーのバロネス役を「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」「美女と野獣」のエマ・トンプソンが演じ、「キングスマン」シリーズのマーク・ストロングらが共演。「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」「ラースと、その彼女」のクレイグ・ギレスピーがメガホンをとった。2021年5月27日から劇場公開され、5月28日からDisney+でも配信(追加料金が必要なプレミアアクセスで公開)。
(映画.comより)

すっかりこのところ、ディズニー作品はDisney+チャンネルで見るというのが定着しました。
本当は映画館のスクリーンで見たいのですが、残念ながら山陰のシネコンでは上映されていないんですよね。
その辺り所謂大手シネコンと日本ディズニーの間で諸問題がある様ですが、以前の様に全国津々浦々でディズニー作品が上映される日は来るのでしょうか。
僕は切望しています。

で、本作『クルエラ』。
「『101匹わんちゃん』ってそもそもどんな話しだっけ?」なんて思いながらクルエラに関して簡単な下調べ。
「ダルメシアンの毛皮を狩ってコートにする悪女ね、ふんふん。」と。
でもぶっちゃけ本作に関してはその程度の知識で全く問題ありません。
エステラという一人の少女がクルエラへと変貌するその過程を楽しむ作品で件のダルメシアンの登場も思ってたよりかは少ないです。

そしてこのエステラ/クルエラを『ラ・ラ・ランド』でお馴染みのエマ・ストーンが演じクルエラ誕生譚を展開していきます。
まず、このエステラですが、早くに母親を亡くし、泥棒稼業へ身を落としていきますが、この一味が日本人には分かりやすくかつ馴染みやすい。
このクルエラをはじめ、やせ型の男性に小太りの男性そう、ドロンボー一味ですよ。
クルエラをドロンジョ様と見立ててストーリーを追っていくとまぁ面白い面白い!
ドロンジョ様にはセクシーで妖艶な美貌があるわけですが、このエステラにはデザイナーの才能があり、ファッション業界へと進入していきます。
なかなかチャンスに恵まれない日々を過ごす中、エマ・トンプソン演じるバロネスと出会い、その運命が変わっていくんですね。
そしてここからのストーリーが加速していくと、作品が俄然盛り上がりを見せていくんですよ。
我が儘で独善的だけど有り余る才能で魅了するカリスマ・バロネスの下で腕を磨くエステラ。
ここだけ見ていたら『プラダを着た悪魔』のメリル・ストリープアン・ハサウェイの様。
ただ、ファッション業界の良き上下関係を描いているだけならそれでいいけど、そうはいかないのがこの映画なんですよね。
エステラがある秘密を知り、バロネスもまたそれに伴い関係性が変わってくるし、元々我が儘だったバロネスのそれだって成功者特有の自信やプライドからくるものと思いきや、サイコな面が次第に剥き出しとなっていく。
そこからの熾烈な戦いこそが本作最大の見所と言えるかもしれません。

さて、本作の見所はそれだけではありません。
70年代のロンドンを舞台としてるだけあってアートなファッション・更に作品を彩る70'sロックの数々。
グラムロックプログレ、パンクと音楽とアートが融合したそのヴィジュアル的なインパクトも強烈でしびれます!
とりわけ件のダルメシアンコート。
当たり前だけどダルメシアンの毛を刈る残酷な描写はありませんが、それと思わせる白と黒をあしらったコートを身にまとったクルエラがその過激なメイクと共にランウェイを歩く姿は目を引きます。
雰囲気を演出するグラムロックが高揚感を高め、画面全体からエクスタシーを感じさせる!
サイコーなシーンであると同時にこれをスクリーンで見れていない事に何とも残念な思いがありましたね。

それにしても今回はクルエラというヴィランの話しでしたが、例えばジョーカー例えばマレフィセント例えばハーレイクイーンといった具合に本来の悪役を主人公にした映画というのは悪役というその立ち位置すら忘れさせてくれるくらい魅力的に映りますね。
ダークヒーロー/ヒロインと呼ばれるものですが。
本作においてのクルエラもエマ・ストーンがハマっていたというのもありますが。

尚、Disney+で配信中の日本版では柴咲コウがクルエラの吹き替え更に日本版のテーマ曲を歌っています。
こちらもまた素敵です。

Disney+では追加料金が必要なプレミアアクセスで配信中ですが、十分追加料金に見合った内容かと思います。
是非ご覧下さい!

るろうに剣心 最終章/The Beginning

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和月伸宏の人気コミックを佐藤健主演&大友啓史監督で実写映画化し大ヒットを記録した時代劇アクション「るろうに剣心」のシリーズ完結編となる2部作の第2弾。原作では緋村剣心が過去を語る形式で物語が進む「追憶編」をベースに、剣心が不殺の誓いを立てるに至るまでの物語と、彼の頬に刻まれた十字傷の謎に迫る。剣心に復讐するべく東京を総攻撃した上海マフィアの頭目・縁との壮絶な戦い。その理由は、剣心が「人斬り抜刀斎」と恐れられていた幕末へとさかのぼり、剣心が自らの手で斬殺してしまった妻・雪代巴の存在、そして十字傷の謎へと繋がっていく。かつての剣心の妻・巴を有村架純、シリーズ史上最恐の敵となる縁を新田真剣佑がそれぞれ演じる。緋村剣心役の佐藤健、神谷薫役の武井咲相楽左之助役の青木崇高、高荷恵役の蒼井優斎藤一役の江口洋介らおなじみのキャストも再結集。
(映画.comより)

はい、まずははじめにお詫びを申し上げます。
5月に『るろうに剣心最終章/The Final』を取り上げた時の僕のレビューにおいて、同作において次作にあたる『The Beginning』の映像使い過ぎじゃね?
なんて事を生意気にも指摘しました。
でね~、この『Beginning』を鑑賞した今。
私の心境は変わりました。
「あっ、あれで良かったのね」と。
要するに『The Final』で使ったBeginning映像は全く無駄な物じゃなかったんですよ。
むしろあれがあったからこそよりこのBeginningが際立つと言うかそれどころかBeginningを鑑賞する上で非常に効果的な意味があったんだなと本作を見て感じました。
『The Final』を見た直後の俺に言いたい!
「まぁまぁ、気持ちは分かるが、6月まで様子を見ろ」と。

で、本作は全ての『るろうに剣心』が始まる前の前日譚。
かつて人斬り抜刀斎と恐れられた剣心は何故人を守る為の刀へと切り替えたのかまた彼を象徴する頬に刻まれた十字傷の謎に迫るというもの。
時代も明治ではなく、幕末。
当然出会う前なので神谷薫等お馴染みの面々は一切登場しません。
で、最終章と銘打った二部作での上映の二作目ではあるものの、一作目の『The Final』とは全く別のストーリー。
なので本作『The beginning』を見てから『The Final』を見たとしてもストーリーの理解という面では全く問題がありません。
この辺りの鑑賞の順番云々に関しては各人にお任せはするものの、オススメの鑑賞方法がありますので、後述しますね。

さて、本作の内容に触れていきましょう。
まずは主人公・緋村剣心
実はこの剣心ですが、これまでの『るろ剣』シリーズと同一人物ではあるものの、全くキャラクターは別物と言っていいかもしれません。
というのも、明治に入って神谷道場にたどり着いてからの剣心というのは戦闘中こそはクールな表情が印象的ではあるものの、それ以外は飄々としていてともすればちょっぴりおとぼけな面もある憎めないキャラクター。
しかし、幕末期の剣心は「人斬り抜刀斎」という異名からも察する様にまさに冷徹そのもの。
明治期に薫達の前で見せる穏やかな表情はないんですよ。
とにかく寡黙でピリピリしている。
その佇まいからは殺気が溢れ、近づき難い雰囲気。
更に年齢も若いので、役者としての真価が問われる様なところもあるのですが、そこはさすがの佐藤健さん。
終始険しい表情で人を容赦なく切り刻んでいく鬼の形相は悪化の一言でした。
とにかく血が飛び散り阿鼻叫喚の光景が広がる中での佐藤健のこの佇まいがこの狂気をより息を飲むものにしていましたね。

そして巴役の有村架純さん。
うつむき加減の表情と儚げな雰囲気。
既に『The Final』でそのお姿を拝見していたとは言え、彼女が大々的に登場するこの『The Beginning』で改めてこの悲哀溢れる有村架純の存在感に圧倒されました。
『花束みたいな恋をした』の有村架純さんが記憶に新しいところですが、全く対極のキャラクターですからね。
しかもどちらも有村架純以外考えられないというキャスティング。
改めて彼女の女優としての偉大さを感じさせてくれました。

ちなみにこの二人の舞台挨拶での絡みが印象的でして、有村架純さんは原作・アニメ共にかなりお好きな佐藤健さんから「巴ならこんな時はこういう表情するんじゃないの?」なんてアドバイスを受けていたそうです。
で、有村さんは舞台挨拶で明かしたのが「実は私、アニメ見てないてお伝えしてましたが、実はめちゃくちゃ見てました。だって見てると言ったら見た上でこれか?って健さんに思われるじゃないですか?」なんてるろ剣オタの佐藤健を意識して実は『るろ剣』好きを明かさなかったなんて微笑ましいエピソードがありました。
いやいや、有村さん佐藤健さんも『るろ剣』ファンも大満足な演技だったと思いますよ。

さて、他に本作の見所と言えば幕末の歴史的事件や人物を絡ませながらのストーリーの運びでしょうか。
高杉晋作桂小五郎新撰組と幕末の歴史が大好きな人にとっては馴染み深い面々が登場し、池田屋事件禁門の変そして鳥羽・伏見の戦いと幕末の京都を舞台にすればまず欠かせないこれらの事象もうまく取り入れ、展開していきます。
純粋に時代劇ファンが見てもかなり楽しめる内容ではないでしょうか。
まぁ敢えて歴史好きな僕からすると龍馬暗殺も入れて欲しいところもあるのですが、原作にもないし、絡め様がないので仕方ないのかな?

また、これまでの『るろ剣』にもつまり明治以降にも登場する江口洋介演じる新撰組三番隊隊長・斎藤一との因縁も描かれているのでこれまでの作品から辿って本作を見るとより楽しめるのかもしれません。

さて、先ほど僕は最終章二部作のオススメの鑑賞方法があるとお伝えしました。
最後にそこに触れて今回はしめましょうかね。
まずは公開順に従って『The Final』を鑑賞。
キレッキレのアクションを心行くまで楽しみこれまでの登場人物達とのわちゃわちゃにほっこりし、劇中で挿入される巴とのエピソードをしっかりと脳内に刻みつけましょう。
その後に本作『The Beginning』を鑑賞。
『The Final』とはまた違う、緋村剣心の謎に迫りながら、『るろ剣』前日譚をしかと楽しんで下さい!
その上で再度『The Final』を鑑賞。
所見時に示された謎が解明されたり他にも所見時には気付けなかった色んな発見があります!

この鑑賞方法、強くオススメします!
尚、私は本作『The Beginning』を見てから、原作の一巻から読みたいと思いました。
つまり『るろ剣』入門編としても最適な一本かも知れません。
オススメです!