きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

映画プリキュアオールスターズF

テレビアニメ「プリキュア」シリーズの20周年を記念し、5年ぶりに全テレビシリーズの歴代プリキュアたちが集結した劇場版。
仲間たちとはぐれて不思議な世界で目を覚ましたキュアスカイのソラ・ハレワタールは、そこでキュアプレシャスの和実ゆいとコメコメ、キュアサマーの夏海まなつ、さらにキュアシュプリームに変身するプリムと出会い、一緒に行動することに。一方、キュアプリズムの虹ヶ丘ましろ、キュアウィングの夕凪ツバサ、キュアバタフライの聖あげはも、それぞれ別の場所で新たな仲間たちと出会う。なぜか記憶があやふやなプリキュアたちは、元の世界に戻るための唯一の手がかりである城を目指して冒険の旅に出る。
映画オリジナルキャラクターのキュアシュプリーム/プリム役で坂本真綾、プーカ役で種崎敦美がゲスト出演。監督は「映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」「映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」を手がけた田中裕太。(映画・comより)

祝!プリキュアシリーズ20周年!そんなプリキュアの最新映画は過去のプリキュア勢揃いのオールスターズです。内容もかなり好評という事でシリーズ最大の興行収入を記録しているそうでまさにこの秋はプリキュア祭りといったところですね。それもあって僕も気にはなっていましたが、なかなかタイミングが合わず。しかしこの祭りに乗っかりたいと意を決して10月24日MOVIX日吉津にて見て参りました!その日は僕の誕生日でして仕事を入れず完全オフに。自分の為の一日にしようという事で見て参りました。ただMOVIX日吉津での上映は先週木曜日終了。なので終了前の駆け込みで見に行ったという次第です。

平日午前という事で映画のメインターゲットである女児の姿はなく、故にオッサン一人でも気兼ねなく見る事が出来ました。そういうタイミングを狙ってたというのもあるんですけどね。

さて、久しぶりのプリキュア映画。思えば2018年の『HUGっとプリキュア』以来5年振りのプリキュア映画鑑賞。

プリキュアシリーズ20周年という事はつまりそれだけの年数のプリキュアが登場するわけです。それを思えば過去のプリキュアシリーズを見てきた人達も大人になっていたりするわけでそんな人にとっては自分の思い出のプリキュアと再会が出来るという事。だから同窓会気分で懐かしのプリキュアに胸が熱くなったりするのでしょう。東映ってこういうのがホントうまくて仮面ライダーでもこのケースってありましたよね。それだけ長寿の人気シリーズを生み出し育ててきたという実績でもあるのですが。

で、プリキュアシリーズ全てを知らないという人にもわかりやすくキャラクターが登場する度にそのシリーズのタイトルが当時のロゴと共に表示されるという行き届いた演出。

また、メインターゲットであるお子様に決して難しくならないストーリーの運び一方で大人にも飽きさせない工夫が随所に見られこの辺りってやはり近年の「クレヨンしんちゃん」や「ドラえもん」同様子供と親、更には僕みたいな大きなお友達にもしっかり訴求した全方位型の作りなんですよ。

この辺ってね例えば僕が子供の頃に親に連れて行ってもらった東映まんがまつりの頃と明らかに変わってきてるなと感じますね。

で、前半は比較的わちゃわちゃなガールズロードムービーになっているところ。見ているだけで楽しそうな雰囲気が伝わる。そんな中から次第に陰りが見え始めおやおやとなった後にダークな展開に変わっていくこの起承転結はっきりした流れは実にスムーズでしたね。

そしてこんなスムーズな展開の後待ち構えているのが白熱のバトルシーンなんですよね。

で、このバトルが最大のハイライトと言えるでしょう。東映製作のアニメで言えば『ドラゴンボール』いや、『ONE PIECE』?これまで数々のバトルアニメを世に生み出し大ヒットさせてきたわけですからこの辺りが圧巻なのは言うまでもありません。技の応酬、怒涛のぶつかり合い、大人数だからこその鮮やかなチームプレイ等等ひとつひとつが実に緻密に計算され、その上でのジャパニーズアニメの真髄とばかりのバトルのスケール。とにかくハンパない!で、僕がこのシーン見て思ったのがドラゴンボールONE PIECEよりも『アベンジャーズ エンドゲーム』に限りなく近いと感じましたね!

圧倒的に強いヴィランを登場させる事によりこの絶対的強者とどの様に戦い危機を脱するのか見ている人に緊張感を生み出す。そしてその後に待ち受けるカタルシス。この生み出し方というのがめちゃくちゃ秀逸なんですよ!はっきり言ってヤバいです!プリキュアに抵抗を感じてるだけどバトル物は好きという人は是非見て頂きたいですね!

そしてメッセージやテーマもしっかり大人にも子供にも深く突き刺さるものでした!

それは人は一人では生きていけないというもの。プリキュアというのは基本戦いはチームプレイです。誰か一人だけだと微力であっても仲間が居れば乗り越えられる。普遍性があるだけどこれは僕ら一人一人に共通するテーマだと思いませんか?対する敵となるキャラクターは言います。「お前達は一人だと何も出来ないのか?」何も出来ないのが人間じゃないですか?

思えば孤高のヒーローみたいなイメージのキャラクターだって戦うのは一人であっても必ず周囲には誰かが居るでしょ?仮面ライダーだってウルトラマンだって。孤高の天才外科医・ブラックジャックにだってピノコが居るんですよ。つまりはどれだけパーフェクトに見える人であっても誰かが居ないとその能力が活かされないんだよね。

その昔、松本人志さんが高須光聖さんとやってたラジオ番組で話してたんだけどウルトラマン仮面ライダーと一人で戦うヒーロー。文脈上だとそれ以前の月光仮面とかもそうですが。で、ゴレンジャーが出てきた時に5人がかりで一人の敵と戦うのはひきょうだと子供心に思ったみたい。これは僕も子供の頃に同じ事を思いましたよ、だからあまり戦隊モノって好きじゃなかった。でもね、今回のプリキュア見て思ったのがアカレンジャーアオレンジャーが単体で戦っても怪人には勝てないかもしれないんですよね。現に戦隊モノって集団であっても必ず敵に苦しめられる場面ってあるでしょ?毛利元就の三本の矢の例えじゃないけど一人では乗り越えられなくてもみんなで力を合わせれば結果が変わるって事ですよね。

今作を見てそんな事にすごい気付かされました!いや〜、めちゃくちゃ良作じゃないですか!

という事で今回は不満点ありません!大満足です!

オススメです!

是非劇場でご覧下さい!