きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

461個のおべんとう

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TOKYO No.1 SOUL SET」の渡辺俊美によるエッセイ「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」を、「V6」の井ノ原快彦、関西ジャニーズJr.のユニット「なにわ男子」の道枝駿佑の共演で映画化。長年連れ添った妻との別れを決意した鈴本一樹。息子の虹輝は父と暮らすことを選んでくれたが、15歳という多感な時期を迎える虹輝に対し、一樹は罪悪感を抱いていた。高校受験に失敗した虹輝に、これまで自由に生きてきた一樹は「学校だけがすべてではない。自由に好きに育ってくれたらそれでいい」と思っていたが、虹輝は高校進学の道を選び、翌春に高校合格を果たす。学校の昼食は「父さんのお弁当がいい」と虹輝が言ったことから、一樹はミュージシャンでありながら息子のためにお弁当を作り続けることを決意する。一樹役を井ノ原、虹輝役を道枝がそれぞれ演じる。また原作者の渡辺が、一樹のバンドがライブを行うライブハウスのオーナー役でカメオ出演。監督は「キセキ あの日のソビト」の兼重淳。
(映画.comより)

それにしても秋ですね、食べ物に関する映画がよく公開されます。
特に今年は番組で扱ったものでも『みをつくし料理帖』、『とんかつDJアゲ太郎』そして今回扱う『461個のおべんとう』。
スクリーンを彩るおいしそうな料理が登場する映画。
そして毎週公開される映画の中からそれらの作品をチョイスする私の食いしん坊ぶりときたら(笑)

なんて話しはともかく内容について見ていきましょう。
あらすじで紹介されている様に離婚を機に高校生の息子のお弁当作りをする事になったシングルファーザー鈴本一樹。
そして彼のモデルこそがTOKYO No.1 SOUL SET渡辺俊樹さんです。
思春期の息子とのコミュニケーションツールとして始めたお弁当作りから父と子の繋がりを主題にした作品です。 
やはりといいましょうかここ最近この番組で映画内での料理話しがよく登場しますが、お弁当がおいしそうなんですよね。
とりわけ卵焼きの撮り方にはかなりのこだわりが感じられ、間違いなく鑑賞後には卵焼きが食べたくなるかと思います。
そしてそんな不器用ながらも愛のある父親を井ノ原快彦さんが演じられているのですが、これがまた良い雰囲気なんですよ。
仕事の音楽をする時、お弁当を作る時そして息子と接する時それぞれの表情が特徴的です。
息子の虹輝を演じた道枝駿佑さん。
すみません、自分がジャニーズのアイドルに疎い為ですが、今回初めて道枝さんの存在を知りましたが、井ノ原さんとの父子関係が見ていて清々しかったですね。

なんて話しをするとそもそも何故この映画をチョイスしたの?なんて話しですが、音楽シーンを楽しみにという点でしょうか。
TOKYO No.1 SOUL SETの渡辺さんのエッセイを元に、となれば当然音楽シーンがないわけありません。
音楽業界の裏側を垣間見るシーンもあればライブシーンに関してはちょくちょく登場しますのでそこも要チェック!
個人的にはKREVAさんのラップが聴け、やついいちろうさんのDJが見れるというのは高ポイントです。
監督がGReeeeNのドキュメンタリードラマ映画『キセキ-あの日のソヒド-』をヒットさせた兼重監督とあって音楽のツボはかなり押さえていたなというのが個人的な印象です。
て事を考えたら先週の『とんかつDJアゲ太郎』に続いて二週連続で音楽×グルメな映画を取り上げてますね、ま、いいけど(笑)

それから今年は大躍進を見せている森七菜ちゃんの存在が本作でも存分に発揮されてましたね!
虹輝の友達という役での出演でしたが、一年遅れて高校に入学し、負い目を感じる虹輝の良き友達であり良い刺激を与える存在でした。
ただ、ラストの展開はちょっとないかな(笑)

さて、ここまで割と好意的にお伝えはしてきましたが、個人的には全体通して感じたのがややテンポが緩い感が否めなかったです。
弁当を通じた父と子の物語というハートウォーミングな内容だからこれくらいのテンポの方が良いという考えが出来なくもないですが、それ以外にも青春ストーリー、音楽ドラマ更には父・一樹のラブストーリーも?なんて詰め込んでる割には冗長的な感が否めず、完全に乗りきれたかというと正直イエスとは言えなかったのは事実。
良い映画ではあるしテーマやメッセージ性も明確なんだけど、見終わった後に余韻が残る程ではなかったかなと。
自分が映画に求めるものが大きすぎるのかもしれませんが。
或いは一人で見るか誰かと見るかそこでも変わってくるのかな?  

なんて最後はスッキリしないまとめになってしまいましたが、何度も言う様に映画自体は良い内容だったと思います。

それは是非あなたの目で確認して下さい!