きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

ドクター・ドリトル

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100年以上にわたり世界中で愛読されているヒュー・ロフティングの児童文学作品で、過去にもエディ・マーフィ主演版などで映画化された「ドリトル先生」シリーズを、「アイアンマン」「シャーロック・ホームズ」のロバート・ダウニー・Jr.主演で新たに映画化したアクションアドベンチャー。名医ではあるが変わり者で、動物と話せるドリトル先生は、世間から遠ざかり、さまざまな動物たちとひっそり暮らしていた。しかし、若き女王が重い病に倒れたことを耳にしたドリトル先生は女王を救うことができる唯一の治療法を求めて、頑固なオウム、臆病なゴリラら個性的な仲間たちと伝説の島へと出発する。冒険を続ける中で、先生の過去、国を揺るがす陰謀など、さまざまな事実が明らかとなっていく。ダウニー・Jr.がドリトル先生を演じるほか、エマ・トンプソンラミ・マレックトム・ホランドら豪華俳優陣が動物たちのボイスキャストとして出演。監督は「トラフィック」でアカデミー脚色賞を受賞したスティーブン・ギャガン。
(映画.comより)

ロバート・ダウニー・Jr.と言えば今やすっかり『アイアンマン』というイメージがありますが、『アベンジャーズ』シリーズの完結をもってMCUを卒業。
そして本作がMCU卒業後の一作目となります。
アクションイメージが強い彼ですが、今回はコメディ色の濃いキッズ向け映画とあり、これまでと違う一面を見せてくれる事でしょう。

そんな期待を胸に劇場で鑑賞してきたわけですが、一言で言えば理屈抜きで明るくわかりやすいストーリー設定。
基本的には子供向けだからこそのシンプルさがあるし、何より新しい一面を見せてくれたロバート・ダウニー・Jr.の役のハマり具合が魅力的です。

平たく言って動物モノってどんなイメージですか?
まぁ、色んなタイプの映画はありますが、おしなべていわゆるお涙頂戴的な感動ストーリーに走りがちな傾向はあります。
まぁ、確かに人の涙を誘うなら病気や死、動物を題材にすれば手堅いという側面はあります。
特に日本の映画だと特にその傾向が顕著だったりするので「あ~、泣けるやつね」なんて見る前からオチが予想出来たりもする。
一方、海外の場合、動物プラス笑いという化学反応を良い意味で作られるイメージ。
『テッド』、『パディントン』、『ピーターラビット』更にアニメーションを含めば『ペット』等々動物のキャラクター化にホント長けているなとこの路線の映画が出る度に感心させられます。
で、この『ドクター・ドリトル』はと言うとロバート・ダウニー・Jr.演じるドリトルを軸に愉快な動物達が仲間となり、言語によるコミュニケーションを図ったり、一緒に冒険をしたり、はたまたドリトルの手術の補佐的な仕事をして動物達が活躍したり。
そしてこの登場する動物達それぞれにキャラ付けがしてあり、海外の動物系コメディにおける十八番をここでも披露してくれるわけです。
ロバート・ダウニー・Jr.のアイアンマンだと仲間になっていたのはスパイダーマンキャプテン・アメリカ、ハルク、ソー、ドクター・ストレンジ・ブラック・ウィドー等々の超人達だったのが可愛らしい動物達を従えていたりするもんですから、何ともそれが微笑ましい事(笑)
で、このドリトルと動物達の愉快な冒険譚で終わらせず、第三の登場人物の存在がストーリーに客観性が生まれてよかったですね。
と言うのが助手のスタビンズ少年(ハリー・コレット)。
彼はひょんな事からドリトルと出会い、ドリトルのオペを目の当たりにし、助手になるのですが、スタビンズ少年にはドリトルの様な特殊な能力があるわけではありません。
至ってフツーの少年なのですが、作品を観ている僕らと同じ目の高さで彼の驚きや感動が表現され、さながら物語の案内人としての機能も果たしていたなと思います。
そして元々、「持たざる者」であった彼がドリトルと行動を共にする事によって訪れる変化いわば彼の成長の様子を眺めていくのも良いかもしれません。

また、敵として現れる人物。
彼の主張がドリトルの過去とも関わっていたりして、珍しく共感出来る様なヴィランでした。
…なんて考えていたら一年前の『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』におけるヴィランとアイアンマンの話しを思い出しました。
詳しくは過去の記事をご覧下さい。

後、この作品でのアドベンチャー感は『パイレーツ・オブ・カリビアン』に通じる海洋モノの要素もありましたね。
『パイレーツ』シリーズがお好きな方、チェックしてみては?

映画全体の尺もコンパクトにまとめられていてよかったと思います。
しかし、一方ではもう少しアクション要素が強くてもよかったかな。
MCUで馴らしたロバート・ダウニー・Jr.が主演なんだから尚更ね。

まぁ、そんな不満も少しはありますが、決して退屈させない内容でした。
ロバート・ダウニー・ダウニー・Jr. も今後はアクションのみならず色んなタイプの作品で活躍して頂きたいですね。