きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

ライオンキング

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アフリカの雄大な自然を背景にライオンの王子シンバの成長と冒険を描いたディズニー・アニメの名作「ライオン・キング」を、「ジャングル・ブック」のジョン・ファブロー監督が、フルCGで新たに映画化。アフリカの広大なサバンナで、動物たちの王であるライオンのムファサの子として生まれたシンバは、いつか父のような偉大な王になることを夢見ながら成長していく。しかし、ある時、王位を狙う叔父スカーの策略によって父の命を奪われ、シンバ自身もサバンナを追われてしまう。やがてたどりついた緑豊かなジャングルで、イボイノシシのプンバァとミーアキャットのティモンといった新たな仲間との出会いを得たシンバは、過去を忘れて穏やかに時を過ごしていく。一方、スカーが支配するサバンナは次第に荒れ果て、存続の危機が迫っていた。シンバの声を、グラミー賞を受賞したラッパーとしても活躍するドナルド・グローバーが担当し、ジンバの幼なじみナラ役をビヨンセが担当。2人が新たに歌唱に参加した、エルトン・ジョンによる「愛を感じて」ほか、「サークル・オブ・ライフ」「ハクナ・マタタ」など名曲の数々がスクリーンを彩る。
(映画.comより)

さて、『アラジン』の時にも言いましたが、ディズニーの実写ラッシュです。
天下のディズニーだけあって日本の漫画実写の様な残念なものは作らない。(もっとも日本でも『キングダム』の様な例外はありますが。)
一定以上のクオリティは保証されてるから安心して気楽に見れるというのは間違い有りません。
ただ、一方では新作が生まれない事を危惧しているのも確かでして、実写化はいつまで続くのかと。
ちなみに10月には『マレフィセント2』そして11月には大本命の『アナ雪2』が待機と続編ラッシュでもあります。

で、今回の『ライオンキング』。
オリジナルの劇場アニメが公開されたのは1994年。
最近実写化された『美女と野獣』や『アラジン』同様いわゆるディズニー・ルネサンス期の大ヒット作です。
観客動員数はアニメーションでは世界一。
セルビデオの売上も全世界でナンバーワン。
ミュージカルも製作されたりと日本でもお馴染みの作品ですね。

メガホンを取ったのはMCU作品等に俳優として出演もするジョン・ファヴロー
最近扱った作品だと『アベンジャーズ/エンドゲーム』、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』にも出ています。
また、監督としては同じディズニーの『ジャングル・ブック』の実写化を大成功に収めています。
本作の監督起用もその手腕を買われての抜擢でしょう。

また、音楽面ではオリジナル版主題歌であるエルトン・ジョンの『愛を感じて』をキャストが歌う他、シンバの幼馴染みのナラを演じたビヨンセの新曲更にファレル・ウィリアムスが楽曲をプロデュースしたりオリジナル版に関わったエルトン・ジョンも楽曲を提供したりと豪華な面々が顔を揃えています。

一流の布陣が一流の作品を提供する。
この夏最高に贅沢な時間を過ごせる事でしょう。

さて、この『ライオンキング』実写版ですが、超実写化と謳われております。
実写化には違いないんだけどセットを作ってキャストを集めアニメの世界をただ再現するというわけではありません。
フル3DCGであたかも実写の様に見せるという事ですね。
要は作り物なんだけど見た目的には完全に実写そのもの。
で、その技術というのがとにかく凄いんですよ!
人間は一切登場する事なく動物だけでストーリーが展開されるのですが、その動物たちがどこからどう見ても実物そのもの。
ライオンの毛並みから質感。
更に背景にあるサバンナ等々。
予備知識なしで見たら「どうやって動物達を演技させるまでしつけたんだ?」と思っても決しておかしくない。
つまり映像技術がそのレベルにまで達しているんですよね。
動物の生態を追ったドキュメンタリー映像と言いたくなります。
94年のアニメ時代には到底考えられなかった技術の進歩には感嘆させられます。

そしてそんなほぼ本物な世界を舞台に繰り広げられる話しはオリジナルに忠実で大きく手は加えられていません。
オリジナルに馴染みのある人であればそこに安心と同時に94年版で見つけられなかった発見があるのではないでしょうか。
個人的にはシンバとスカーの対決するシーンは背景の炎の効果もあって見応えがありましたね。

ただ、一方では気になる部分も。
ディズニー的なメッセージとしては、資源の枯渇を説いていたのがよくわかりました。
生き物が他の生き物を補食するのは自然の摂理として仕方ないもの。
本作でも肉食動物と草食動物が仲良くなったりする光景もありましたし、それをとやかく言うつもりなんて毛頭ありません。
むしろ良かったと思います。
ただ、動物達の共存を打ち出すならあの虫達の扱いどうよ?
文字通りただの虫けら扱いじゃん? 
しかもあの虫が登場するシーンかなり気持ち悪かったよ、お子さんへの配慮は大丈夫? 
なんて余計なお世話かもしれんが敢えて言うならばこんなところですかね。

でも全体を通して見ると超実写版の表現は素晴らしくこの映像を見るだけでも価値はありますし、歌唱シーンなんかもスケールを感じます。
劇場で見てこその作品です!
是非ご覧下さい!