きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

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日本が生んだ怪獣王ゴジラをハリウッドが映画化した「GODZILLA ゴジラ」(2014)のシリーズ第2作。前作から5年後の世界を舞台に、モスララドンキングギドラなど続々と復活する神話時代の怪獣たちとゴジラが、世界の覇権をかけて戦いを繰り広げる。また、それによって引き起こされる世界の破滅を阻止しようと、未確認生物特務機関「モナーク」に属する人々が奮闘する姿を描く。「X-MEN:アポカリプス」「スーパーマン リターンズ」などで原案や脚本を担当してきたマイケル・ドハティが、脚本を手がけたほか自らメガホンもとった。前作から引き続き、芹沢猪四郎博士役を演じた渡辺謙が出演するほか、カイル・チャンドラー、ベラ・ファーミガ、サリー・ホーキンスチャン・ツィイー、大人気ドラマ「ストレンジャー・シングス」のミリー・ボビー・ブラウンらが共演。
(映画.comより)

日本が誇るゴジラをハリウッドが手掛けた前作『GODZILLA ゴジラ』から5年。
その続編になりますが、今回は前作に比べ、公開前の期待度や注目度が高かったですね。
というのもやはり2016年の『シン・ゴジラ』の影響が強いでしょう。
何しろ、ゴジラというともすれば前時代的とも捉えかねないコンテンツを庵野秀明は新たな生命を吹き掛け、現代に甦らせました。
東日本大震災以後の日本。
災害というものへの意識が明らかに変わった当時の(今もだけど)時代背景もあいまり、ゴジラと対峙する国のトップの面々を描き、また一流の特撮技術でもって新しいゴジラ像を見せつけてくれました。
あれから三年。
ハリウッド版のゴジラはどの様にアップデートされたのか?
それが個人的な楽しみでした。

なんて言いましたが、僕自身メチャクチャゴジラが好きとか詳しいとかではありません。
いちミーハーな映画ファンとしての感想になりますので、詳しい方からは厳しい意見もあるかもしれません。

では今週もいってみよう!

本作のメガホンを取ったのはマイケル・ドハティ監督。
X-MEN2』や『X-MEN:アポカリス』更に『スーパーマン・リターンズ』の脚本を手掛けてきた人ですが、筋金入りのゴジラファンとの事。
インタビューではモンスターオペラを目指して製作したとの事です。

オープニングのタイトルクレジットから凝った作りをしていて、一気に作品に誘われていく。
そしてそこから始まるこのモンスターオペラの世界はとにかく高揚感が半端ない!
ゴジラはもとよりモスラ、ギドラと次々に現れるがその登場がいちいち美しい!
絵画的な芸術性を感じる中に流れる耽美な音楽の数々は視覚的にも聴覚的にも楽しめるし、暴れる・破壊するそんなシーンにあっては都度、血湧き肉躍らせ終始鼻息荒くさせながら見ておりました。
それも監督のゴジラ愛があるからこその徹底した撮影のこだわりが見てとれると思います。

故に本作は怪獣映画や特撮が大好きで、怪獣たちが暴れるダイナミックな映像を求めている人にはたまらない内容ですし、『シン・ゴジラ』で内容よりもあのゴジラの豪快無法な姿に魅了された新規ファンの訴求するものに対しては十分呼応しています。
何より東宝オリジナルへのリスペクトもたっぷり感じられる。
怪獣映画としては申し分ない出来だとは思います。
前述のゴジラ、ギドラ、モスラの優美さや神々しさにも目を奪われますしね。

ただ、こういったビジュアル面では申し分ないのですが、怪獣に相対する人間達の葛藤や苦悩、そういった人間ドラマを期待すると物足りないというのが事実。
確かに環境問題であったり、核兵器使用の是非、宗教的な理念等のテーマは織り込まれていたし、見せ場がない事はない。
でも全体を通して言えば大味なんですよね。
登場人物たちの自己犠牲を描くシーンなんかは悪くはないけど、今一つ深みがなかったし、怪獣たちのダイナミックさに比べるとどうしても人間達の存在が薄かった。
怪獣=神とするならば、「神の前での人間なんて所詮は無力に等しい」という意味合いだったのかもしれないてすけどね。

なんて最終的には不満な点もあげましたけど、何度も言う様に映像面ではメチャクチャ楽しめました!
エンドロール後には次作を示唆する映像が流れますが、早くも次作への期待が高まりました!