きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

f:id:shimatte60:20180511221433j:plain

「アイマンマン」「キャプテン・アメリカ」「マイティ・ソー」などマーベルコミック原作で、世界観を共有する「マーベル・シネマティック・ユニバース」に属する各作品からヒーローが集結するアクション大作「アベンジャーズ」シリーズの第3作。アイマンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクといったシリーズ当初からのヒーローたちに加え、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「ドクター・ストレンジ」「スパイダーマン ホームカミング」「ブラックパンサー」からも主要ヒーローが参戦。6つ集めれば世界を滅ぼす無限の力を手にすると言われる「インフィニティ・ストーン」を狙い地球に襲来した宇宙最強の敵サノスに対し、アベンジャーズが全滅の危機に陥るほどの激しい戦いを強いられる。監督は「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」を手がけたアンソニージョー・ルッソ兄弟。
(映画・com より)

いや~スゴイもん見た!
これは今年見た映画作品の中でもかなり衝撃的な作品でした!

とは言ってもこれはこれまでの『アベンジャーズ』シリーズはもとよりMCU作品を適度に触れ、世界観をある程度理解した上での感想です。

そもそもMCU ひいてはアメコミ映画そのものを全く見ない、興味がない人にはオススメ出来ない作品だと思います。

アクション映画としての一定以上のクオリティは保証します。
なので内容をいちいち気にしない、圧倒的スケールの映像そのものを楽しみたければそれも良しです。
しかし内容をしっかりと理解したければある程度の予習が必要。
ま、『アベンジャーズ』に限らずMCU 映画は大体そうなんですけどね。

で、その本作なんですが『マイティ・ソー バトルロイヤル』で見たエンドロール後に流れたシーンの続きから始まります。
ソーとロキがとある強敵との戦いに苦しめられています。
そして目を疑う様な展開に。
まさかソーが…ロキが…あんな事になるなんて~!!

冒頭からこれまでのMCU作品でのセオリーが通用しない事を目の当たりにさせられるのですが、これこそが本作の性質を端的に顕している場面と言えるでしょう。

そして本作の敵キャラであるサノスの絶対的強さを如実に証明するシーンであるとも言えます。

そのサノス。
まさにこの『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』において主役と呼んでも過言ではない存在感を見せつけておりました。
これまでのヒーロー物の悪役と言えば非情極まりないサイコパスなキャラクターというデフォがありますがこと本作におけるサノスは簡単には語れないところがあります。
集結したヒーロー達を徹底的に苦しめる強さを持ちながらも彼の目的や野望には一貫して濁りがない。
同情出来るか出来ないかはともかく彼なりの義というものがあり筋が通っているんですよね。
その辺りが悪役という概念を通り越し魅力的にさえ映る。
サノスを大きくフォーカスする事によって生まれた作品の深みは少なからずあると思います。

ドクターストレンジ、スパイダーマンブラックパンサーガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々が新たに加わりMCU ファンの注目ポイントがあったと思います。
それは各キャラクターがどの様に作中で絡んでいくか。
いずれもここ近年に単独作が製作された布陣なので旧来のキャラクターとの絡みにも期待が集まったと思います。
そしてその期待は決して裏切らないものとなっていました。
そりゃ傲慢なドクターストレンジとアイアンマンが絡んだらこうなるわな(笑)と思ったらソーとガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの連中が意外と相性良かったりとかこれまでの各キャラクターの性質等に理解があればあるほど楽しめるポイントかと思います。
とりわけ窮地に追われたソーのサポートをしたのがガーディアンズあいつだったり。
そして復活したソーが『マイティ・ソー バトルロイヤル』で見せた無双っぷりを見せる辺りは思わずバックに『移民の唄』を流したくなるほどです(笑)

日本では3月に公開されまだまだ記憶に新しい『ブラックパンサー』。
ブラックパンサーが治めるウガンダ王国が登場するとやはりその世界に心が誘われていきます。
そして本作でもあります。
あのだだっ広い大草原でのバトルシーンが。
時期的にもそんなに被らないですからね、もしかしたら同時期に撮影したのかななんておもっちゃいました(笑)

この様に本作に登場するキャラクターそれぞれの単独作で作られた世界観を盛り込みつつそれでいてどのキャラにも見せ場がきちんと用意されている。
個人的なご贔屓キャラクターはドクターストレンジなのですがしかとあの魔術の能力も遺憾なく発揮されるので満足でした。
しかし、出来れば2D以外の鑑賞方法で楽しみたかったのに地方のシネコンの弱いところで字幕2D以外の選択肢がなかったのが何とも残念なところでした。もっと頑張れ、地方のシネコン(笑)

さて、本作ですが全編を通して絶望的な閉塞感に満ちています。
とりわけサノスの絶大な強さに打ちのめされるアベンジャーズの姿を見るに付けただただ絶望の闇に支配される心境になってしまいます。
その中にガーディアンズ・オブ・ギャラクシーメンバーの存在が和ませてくれました。
中学生の修学旅行の様なおばかっぷりが良いアクセントになっております。
アイアンマンが真面目に作戦会議をする中、あくびをする様な緊張感のなさですからね。
ガーディアンズが居なければかなりダークで重い作風になっていた事でしょう。

ドクターストレンジの取った行動も波紋を呼んでる様ですね。
「一体何故ドクターストレンジはサノスに…」
これは明らかに次作への布石です。
次作ではどの様に回収されていくのか注目したいところです。

そして次作と言えば衝撃のラストシーンです。
まさかまさかの展開には驚くばかりでした。
振り替えれば冒頭のソーとロキのシーンから全てはこのシーンに至るまでの前フリだったのです。
ドクターストレンジが、スパイダーマンが、ブラックパンサーが、果てはエンドロール流れた後にはあの人までが?
この展開はさすがに予想だにしなかった。
近年見た映画の中でもトップレベルのエンディングでしたよ。
来年続編の公開が決定していますが、この展開で一年以上も待たされるなんてどんな罰ゲームだよ、明日にでも続きみたいよなんて思っちゃいます。
正直『スターウォーズ』の続編より気になる。
まぁ、『最後のジェダイ』の出来がアレだったからというのもあるけど…。

とにもかくにも圧倒された『アベンジャーズ』最新作。
MCUファンなら大満足!MCU作品末見なら『マイティ・ソー バトルロイヤル』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』2作、『スパイダーマン ホームカミング』、『ドクターストレンジ』、『シビルウォー キャプテン・アメリカ』辺りを押さえておく事をオススメします。
更に言えば『ブラックパンサー』もですが3月公開でまだソフト化されていないのでしばし待ちましょう!