きんこんのブービームービー

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

あやしい彼女

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2016年4月公開作。瀬山カツ(倍賞美津子)は現在73歳。娘(小林聡美)と孫(北村匠海)との三人暮らしで幼なじみの二郎(志賀廣太郎)の経営する銭湯でパートとして働いてる。貧しい境遇の中、女手ひとつで娘を育ててきたカツ。若い頃は何一つ自分の好きな事も出来ずただただ娘の為に費やしてきた。若さを取り戻したいと思っていたカツ。ある晩、古びた写真屋で撮影をしたところ、20歳の身体とスタイルになっていた。飛び入りで参加したのど自慢大会で優勝し、バンドをしている孫にボーカルをしてほしいと誘われ、加入する事に。人気音楽プロデューサー(要潤)の目にも留まり、メジャーデビューを果たす事になる。


元々は韓国で制作された作品の日本版リメイクです。
多部未華子ちゃんが見た目は20歳、中身は人生経験豊富なおばあちゃんという難役をこなし話題になりました。

さて、40歳前後の方だと『月曜ドラマランド』と聞いてイメージ出来る方多いのではないでしょうか?
アイドルが主演を努め、コミカルな内容で展開するどちらかと言えば低年齢対象のバラエティとドラマを融合した様なかつてのフジテレビ系列でのドラマ枠で系譜として90年代に制作された『ぼくたちのドラマシリーズ』などもありました。
日本映画は良くも悪くもこの『月曜ドラマランド』的なものが量産されます。
それを悪しき風潮と取る映画ファンは多いのですが、私自身は嫌いではありません、というかむしろ好きです。
お手軽に鑑賞出来て、それなりに楽しめるし、内容がわかりやすいというのも良いですね。
最近取り上げた『ミックス。』とか『斉木楠雄』なんかはその典型みたいな映画ですよね、「別に映画で見なくてもいいじゃん」なんですが、それでもついつい見たくなる。
洋画より邦画派な人はわかってもらえるのではないでしょうかww
典型的『月曜ドラマランド』風な本作『あやしい彼女』ですが、何と言っても多部未華子に尽きます。
「見た目は子供、中身は大人」なんていうコナン君のディテールですが、多部ちゃん演じる大鳥節子さんは「見た目は女子、中身はおばあちゃん」というエキセントリックなキャラクター。難役だと思いますが、実に違和感なく演じてらっしゃいました。
スーパーで泣きじゃくる子供をあやし、泣き止むと母親も励まし、思わず母親もその場で泣き出すというシーンがありましたが、人生積み重ねたおばあちゃんの様な包容力に満ちてましたよ。
また、見所として欠かせないのが歌唱シーン。
初めてその歌声を披露する町内ののど自慢大会では『見上げてごらん夜の星を』、孫のバンドに加入しバンドアレンジされた『真っ赤な太陽』(これがメチャクチャカッコいい!)、大ヒット映画『この世界の片隅に』ではコトリンゴが唄った『悲しくてやりきれない』(実はあやしい彼女の方が先ですよ)等どれも聞き応えがあります。
また、『他人の関係』のヒットで知られる金井克子さんが『恋の奴隷』(奥村チヨの大ヒット曲)を唄ってたりします。
昭和歌謡好きなら反応しちゃいます(笑)

他キャストでは孫役の北村匠海さん。
今やすっかり『キミの膵臓をたべたい』のイメージが強いのですが、この映画にも出てたんですね。
公開当時見てたのですが、『キミスイ』の時にはすっかり忘れてました、失礼…。
バンドマンでもあるのでこの作品の孫役はピッタリでした。

ちなみにこの映画の音楽は小林武史さんが担当してます。
ミスチルプロデューサーによって生まれ変わった昭和歌謡を聴くという意味でも楽しめる映画ですね。

と音楽の話しばかりになりましたが、音楽映画ではないというのが惜しいトコロ。
あくまで若返りというのが主題になるので話しの軸はそこなんですよ。
確かにストーリー自体は面白く出来てるし、テンポも悪くはない。
ただ、ひとつの映画にコメディは入れるは音楽は入れるはになるのでやや散漫になった感は否めません。
要因ははっきりしています。
要潤演じる音楽プロデューサーとの恋愛エピソードなんですよ。
最近の映画って恋愛絡めないと駄目という暗黙の掟でもあるのでしょうか?
念願の若返りをして泣かず飛ばずのバンドマンである孫とバンドを組んだらメジャーデビューしちゃっただけの話しじゃ駄目なのでしょうか?
それだけでも十分ストーリー的には面白いし、音楽映画好きは取り込めると思いますよ。
そもそも音楽プロデューサーは自分がプロデュースする若い女の子に手を出してもOKなのかと変な勘繰りをしちゃいますよ(笑)
いっそ恋愛モノでやるなら若返った二郎さんと一緒に憧れの『ローマの休日』よろしく青春取り戻しラブコメにしてもよかったくらいです。

でもそういう話しにするよりは多部ちゃんの歌声を聴きたいし、小林武史アレンジの昭和歌謡を満喫したい。という事でやっぱり嫌いになれない『あやしい彼女』でした。

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