きんこんのブービームービー

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

少女

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湊かなえ原作と言えば『告白』、『白ゆき姫殺人事件』といったセンセーショナルな作風で映画界でも旋風を起こしてきました。
ブランド力のある作家でもあるので映画業界にとっても最重要なコンテンツになってるのかもしれません。
しかし、そんな作家力をもってしても週末動員ランキングに一度もランクインする事なくひっそりと公開され、ひっそりと消えていった作品があります。今回紹介する『少女』はちょうど一年前に公開され、私もT- ジョイ京都にて鑑賞したのですが、新作の公開とは思えない程ガラッガラでしたね(笑)

しかし、そんな閑古鳥鳴き鳴きの客入りに反して内容は悪くなかったです。
そんな本作を先日久し振りにDVD 鑑賞した次第です。



幼なじみで親友同士の由紀と敦子。二人は同じ女子高に通うクラスメイトでもあった。小説を書く事を生き甲斐とする由紀、剣道の実績で推薦入学を果たすも試合で結果を出せない事を機にいじめを受けている敦子。ある日、敦子が書き続けていた小説が紛失。その後、担任の教師が小説で賞を受賞した事で話題に。他ならぬ由紀が書いた小説なのであった。


そんな事は私が言わずともなんですが、主演の本田翼と山本美月が少女じゃない問題。
まぁ過去には『ヒロイン失格』の桐谷美玲が26歳で女子高生役をやるという前例はありますけどね。
ただ、この二人が少女じゃない問題についてはさておき、演技は良かったです。
特に本田翼のそれは今までのイメージとは全く逆をいく祖母から虐待を受けるというトラウマを持ち、「死」というものに並々ならぬ関心を抱く陰のある女子高生という難役が見事にハマってました。
こんなホラー顔もしてます(笑)
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本田翼の新境地といったところでしょうか。
キャスティングで魅力的な人と言えばアンジャッシュの児島さん。
生徒の書いた小説を盗み賞を受賞する更には生徒と淫行に及ぶというクズ中のクズ教師。
バラエティでいじられる児島さんとはまた違う好演でした。

演出的にも暗めの色彩でダークな雰囲気に満ちており、それが作品全体に漂ういびつさを上手く表現していたのではないでしょうか。

しかし、脚本的にはしっくりこない部分もあるので触れないわけにはいきません。
直接人の死をその目で見たいという動機で敦子は老人ホーム、由紀は難病の子供が入院する小児病院へボランティアに出掛けるまでは良いのですが、その後がしっくり来ないのです。
良い子になり過ぎなんですよね、特に由紀が。
入院中の少年二人と仲良くなって父親探しに出掛ける辺りとかね。しかも女子高生に足を洗わせ「♪泡立て泡立てぶ~くぶく」なんて唄い出す変態オヤジに捕まりながら(笑)
ま、結果的に敦子が老人ホームで出会う男性(稲垣吾郎)と少年を結び付ける伏線となっておりそこの回収は見事でしたけどね。
個人的には由紀が死への関心からサイコパスになるくらいの凶気的な内容を期待してただけにやや肩透かしだったかな。
しかもラストは由紀と敦子の清々しい友情を全面的に出す様な感じでしたもんね。もっと毒のある展開にしてほしかったですね。

本作に登場する人物は全編にわたって人として救われない様な連中がぞろぞろと出て来ます。
前述のクズ教師、由紀と仲良くなった人の死や不幸をもてあそぶ男子高校生、由紀に足を洗わせた中年男性、更に子供や老人に至るまで一癖も二癖もある様な人ばかり。
中でも由紀と敦子に近づいて敦子に痴漢冤罪詐欺を仕向けた転校生。人の人生を狂わせるクズでビッチなJK ですが、ラストシーンの描写に胸がすくわれます。
そこに至までの経緯は不明ですが、この映画のテーマ「因果応報」にふさわしい描写でしたね。

子供に読み聞かせる紙芝居で「因果応報、地獄に堕ちろ~!」と熱演する本田翼好きです。こんなばっさーをもっと見たい(笑)

少女 DVD通常版

少女 DVD通常版