きんこんのブービームービー

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

イントゥ・ザ・ウッズ

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こと映画の話題をするとこんな声を耳にする事があります。
「ミュージカルが苦手」と。
お前はタモさんかっと思わず言いたくなってしまうのですが、その理由としても大体似た様な答えが返ってきます。
その最たるものとして
「作中で急に唄い出すからストーリーがいちいち中断されて気分がそがれる」
ニュアンスは様々だが、大体そんなところで男女の比率としては女性よりも男性が多い様です。
なるほど、確かに言わんとしてる事はわかります。
リアリティを求めるとシリアスな場面で急に唄い出したら「お前ふざけてんのか」と言いたくなるのでしょうね。
しかし、かく言う私はと言うとミュージカルは嫌いじゃない。
いや、フツーに好きなジャンルです。
今年の作品に限っても『美女と野獣』も『ラ・ラ・ランド』も楽しませて頂きましたよ。
そんな私が今日はミュージカルが苦手という方にも楽しんで頂けるオススメミュージカル映画を紹介…したいのですが、ごめんなさい。今日はあまり引き付けられなかったミュージカルを敢えての紹介です。

アメリカで2014年12月に公開され大ヒット。日本では2015年に封切りされたディズニー製作のファンタジーミュージカル『イントゥ・ザ・ウッズ』。


魔女の呪いで子供に恵まれないパン屋の夫婦が呪いを解くにはミルクのように白い牛、赤い頭巾、黄色い毛、金色の毛を集める事と言われ森に出掛けます。
するとそこで赤ずきん、シンデレラ、ラプンツェル、『ジャックの豆の木』のジャックと遭遇します。


なんて日本で例えれば某CMの三太郎を映画化する様な設定ですな。

で、この映画、ディズニーとしては珍しく(?)作風がダークです。
森の中で展開されるという事もあってか終始色合いが薄暗いんですよ。
更にグリム童話に沿ってかしれっと残虐な描写があります。(グリム童話の原作がグロいのは有名ですよね)
特に前半部でひとまずのハッピーエンドを迎えさせた後の後半が見所です。
人気漫画であり、この年の夏、実写化されたあの作品よろしく巨人が現れます。
この巨人を巡る一連のやり取りが人間の醜悪さを物語っている様でもありますが、更に誰一人と幸せにはなりません。
夢と希望のディズニーらしからぬ鬱世界を構築しています。
去年人種差別を扱った『ズートピア』という名作を生んだディズニーですが、近年はディズニーも攻めてますね、こういうスタンス嫌いじゃないです。

しかし、この映画を純粋に楽しめたかと言うとなかなかそうでもなく。
いつものツッコミタイム始めさせて頂きます。

まず、この映画はミュージカルなのですが、劇中で唄われる曲が実に味気ない。
ダークな作風である為、突き抜ける様なハッピーソングを!…なんて事は言いません。
湿っぽい曲を唄い続けるのは構いませんが、全体を通してメリハリがないんですよね。
感情を歌曲にのせて鑑賞者を魅了するのがミュージカルの本筋であるならば(勝手な持論かもしれませんが)緩急つけて欲しかったです。

続けてキャスティングについて。
この映画にはキャスティング詐欺があります。
そこに騙されてがっかりした人は少なからず居るのではないでしょうか?
ま、そこは後述するとしてこの映画で最も存在感があったのはメリル・ストリープです。
私の好きなミュージカル映画に『マンマ・ミーア』がありますが、同作ではABBAの楽曲を実にエモーショナルに唄いあげていたあのメリル・ストリープとあればこちらの期待も高まるもの。
そして流石のメリルさん。本作での歌唱シーンも実に圧巻でした!
特に魔女の実体が消滅するシーンでの名演は近年のミュージカル映画でも屈指のものだったと思います。
しかし、逆説的に言えばこの映画はメリル以外のキャストが弱すぎて印象に残りません。
メリル一人に他のキャストが食われてるという印象がどうしても拭えないのです。本作への不満の一因である事は否めません。

さて、この映画でメリル・ストリープと並ぶビッグネームとしてはやはりジョニー・デップではないでしょうか?
赤ずきんを食べてしまう狼男という役どころですが、さすがはデップ様。本作でも怪演が光ります。
しかし…しかしだ!何とこのジョニー・デップ演じる狼男の出演時間は何と!!

5分です!!

ほとんど友情出演ですね。
そもそもこんな格好をしているジョニー・デップ
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もっと見せ場があると期待してた人にはがっかりだったのではないでしょうか?


ま、そんな『イントゥ・ザ・ウッズ』ですが、好き嫌いがはっきり別れる様な映画だと思います。

ところでミュージカル嫌いな某友人に賛同する意見がありました。

「アナ雪は何が良かったのかわからん。」

同じく。モアナもまた然りですが、その辺はまたの機会に。