きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

ナミヤ雑貨店の奇蹟

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ネタバレはありません。

あらすじ
ある事情で女性宅を襲った青年3人は追われる様に廃屋へ忍び込んだ。
そこはかつて人々から受けた相談に対し、返答をするという主人で人気のナミヤ雑貨店であった。
ふと身を潜める三人の元へシャッターから一通の手紙が投函された。
見ると魚屋ミュージシャンと名乗る男性からで何と1980年からの悩み相談だったのだ。




東野圭吾原作の映画である本作ですが、ざっくりと言えば昭和レトロ風…いや、正しくは山崎貴が作った昭和風て感じですかね。(ちなみに本作は山崎貴監督ではなく、廣木隆一監督です。)
限りなく『三丁目の夕日』っぽいというのか昭和チックな街並み作りましたよ感がう~ん、如何にもセットって感じでチープな印象でしたね。


おっと、すいません。いきなりのツッコミから入りましたが、いつものツッコミはこの後でやらせて頂くとしてまずは良かった点からお伝えしましょう。


本作はキャストで持ってるというべきか豪華キャストの演技は素晴らしいです!
西田敏行は言うまでもなく山田涼介の泣きの演技は良かったですね。
言ってしまえば山田君のヒット作なんて『暗殺教室』くらいですよ。
子供向けのバラエティ映画です。(いや、好きですよ。暗殺教室みたいな映画も)
そろそろ大人向けの感動作を!とジャニーズ事務所が第二の岡田准一を狙うべくかどうか知りませんが、今作のキャスティングを配したわけですが、なかなかの好演でした。(すいません、ジャニーズの演技なんて…と軽視してました。)
個人的には尾野真千子さん、19歳と52歳を演じ分けられていましたが、19歳時にヤラレマシタ(笑)
めちゃめちゃ可愛い!
女性はメイクと髪型で15歳も若返られるのか~、いや、違う。尾野真千子だからなんやで~と自己説得。
52歳時に関しては…後述します。


さてさて、ここからツッコミまくるで~、え~か皆の衆!
…と俄然テンションも上がって参りました!
引き続きお付き合いよろしく!


まずこの映画。
純邦画やな~て思ったんですよ。
まぁ、可もなく不可もなく至って凡作です。

と言うのも話しの運び方が至って平坦。
大きな波がないというか。
その為見ていて退屈になりがちなんですよね。
ストーリーはめっちゃいいんですよ、泣き要素はたっぷりです!
要は作り方次第でかなり名作になり得るハズなんですよ。
ところが如何せん構成に起伏がないせいで感動しきれないのです。
あ~、もったいない。
そこさえ良ければリピーター需要もあって興収アップになり得るのに(あくまで商業ベースで考えたらね)

もうひとつ言えば話しを詰め込みすぎてまとまりがなくなってるんですね。
オムニバス形式と言えば2012年の『ツナグ』とか登場人物一人一人のエピソードから点と線を結んでいく構成だと劇団ひとり原作の『陰日向に咲く』(2008)を思い出すのですが、この手の作品て映画にするととんと難しくなるんでしょうね。
散漫になりがちです。
しかし、ツナグは泣きの演出が上手かったし、私自身は好きな作品です。
結局のところ、少々強引であっても演出がしっかりしていればそれなりに見れる作品になり得るという事なんでしょうね。

そして最後に尾野真千子の52歳設定。
前述の様に尾野真千子の19歳時は本当に19歳と言っても過言ではないほど良かった!何度も言うけど可愛かった!(お前の好みだろ?と言われればそうですが)
19歳っぽい垢抜けなさと少々どんくさい所も含めて萌えポイントに溢れており、かなり魅力的な演技をされてました。
でも52歳が正直、いかんですよ!
52歳の女社長の風格が足りなかったですね。
やり手という印象は確かにありましたが、贔屓目に見て30代後半~40代前半くらいの管理職クラスのイメージというのかな。どうしても若く見えてしまう。
強引に考えて52歳のやり手社長で人前に出る機会も多いから美容にはひと一倍気を使っている。
よって実年齢より10~15歳くらい若く見える
という解釈で考えたらいいんですかね?


まぁ、良くも悪くも今時の純邦画って印象です。
リピートする程の良作でもなければ徹底的にこきおろしてやるという超駄作でもない。
安心して鑑賞出来る邦画はないですか?と聞かれた時に薦める映画です。(そんなシチュエーションそうそうないけどね)

それから達郎の主題歌とそれを唄うセリ(門脇麦)は良かった!セリVer.フルで聴きたいかも??

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