きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール

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人気バンドユニコーンからソロデビューをし、20年以上に渡り力まず自然体にしかしセンスの高い音楽性で第一線を走り続ける奥田民生
アラサー・アラフォーでユニコーン、民生ソロ、PUFFY等の音楽に触れた事がある人ならば一度は民生のスタイルに憧れた事はあるかもしれません。
かく言う私も古着のTシャツを着て頭にタオルを巻いたりして奥田民生になりたいボーイになった事があります。

大根仁監督の最新作『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(長っ!)は制作発表の段階から公開を待ちわびていた私にとっての期待作でした!
ネットで飛び交う悪評や水原希子への不安と色々ありましたが、誰が何と言おうとこの映画への鑑賞意欲は決して止む事なく先日公開直後のMOVIX 日吉津へ行って参りました!

さすが大根仁と言うのかべきか『モテキ』、『バクマン。』で展開してきたサブカル色満載!
私好みの作風でした!

しかし…しかしだ!『モテキ』の様な振り切ったサブカル系ハッピーコメディを期待すると裏切られる事になるのでツッコミタイムスタート!

まず、本作における奥田民生のファクターはそこまで重要ではありません。
あくまで奥田民生を崇拝する民生ファンの男が編集社で仕事をし、シャレオツ(死語)で美人の女の子に振り回されるというラブコメであって別に民生でなくても成立します。
矢沢永吉だろうと氷室京介だろうとB'zの稲葉さんでもいいんです。
しかし、タイトルに奥田民生を入れた以上、もっと民生への愛を感じる曲の使い方をして欲しかったです。
ただぶつ切りで民生の曲を繋いでメドレーにするシーンは雑な感があり、民生ファン納得すんの、これ?感がつきまとってしまいました。

後、リリー・フランキー天海祐希も出演しますが、活躍があまりに少ないんですよ。
大根組常連のリリーはさすがの存在感がありましたが、天海さんのバリバリ業界人風の編集長を期待してただけにそこは残念でしたね。

軽く毒にならない程度のネタバレですが、後半結構カオスです。大根監督作なら『SCOOP!』に通じる様な。
意外な展開による覆しが欲しかったんだろうけどこの映画でカオス色はいらんかったな~。
実は大根監督、サブカルラブコメ映画より『悪人』や『怒り』みたいな作風の映画作りたいんちゃうかな?
まぁ、『SCOOP! 』がそれに近かったとは思うけどドロ臭い芸能記者とオサレ系雑誌の編集者では系統が違うしね。
う~ん、サブカル女子はこういうのアリなんでしょうかね?

それにしても水原希子演じるアカリはね~、なかなかのビッチでしたよ!
見ていてかなりイライラしましたもん。(ある意味それが狙い通りでしょうね・笑)
妻夫木君演じるコーロキの行動もよく理解出来る!
好きな相手からのメールの返信やラインの既読がつかない時の行動心理。
やり過ぎだろと思いつつもひたすら長文打ってしまったりとか、それでいて当の本人はと言うとホントに何事もなくしらっとしてるんだよね。
恋愛あるあると言うのか男子が誰しも通る道ですよ、なんて共感してしまう辺り俺も人として小っちゃいんだろうなぁ。民生の様などっしりとした余裕がないんだろうなぁ。

…なんて結局自分の器の小ささを露呈した辺りで今回はこれにて終了します。
これからも幅広い心とくだらないアイデアで愛のためにあなたの為にブログを続ますよ♪
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