きんこんのシネマ放談

映画をこよなく愛するきんこんが鑑賞した映画をズラズラっと紹介していく映画ブログ

帝一の國

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とかく若手の人気俳優がワラワラと出てくる映画は受け付けません。(ブサメンのひがみじゃねぇぞ~)
特にヒロインを囲んだ上での恋愛映画となると身体中から拒否センサーをビビビっと発しているのが自分でもよくわかります。
早い話しスウィーツ映画嫌いという話しなのですが、しかし同じ様なキャスティングでスウィーツ要素を排除してみたら?とまるで私を試しているかの様な映画がこの春にヒットした『帝一の國』でした。

菅田将暉野村周平・志尊淳・竹内涼真・間宮祥太郎・千葉雄大といった今勢いのある若手を集めた本作。
彼らが奪い合ったのは広瀬すずや土屋太鳳が演じるヒロインではありません。
ズバリ名門・海帝高校生徒会長の座。
数々の政治家を排出する超エリート校で生徒会長になれば将来の内閣総理大臣のポストもゆめではないとか?
冒頭では毛沢東の言葉を引用し、政治を語る菅田将暉演じる赤間帝一。
選挙、政治とスウィーツの「ス」の字もかすらない群雄劇。
しかもそれをひたすらカオスなコメディとして展開していくエンターテイメント作品として昇華させていきます。

主人公・赤間帝一は勝ちにこだわり続ける野心家。
しかし、そのこだわり故にどこかずれた感覚を持ち合わせ、それがこのキャラクターの持ち味として本作を引き立たせていると言えます。
例えば父・譲介(吉田鋼太郎)より戊辰戦争での錦の御旗についての話しを聞く際のファッションセンス。
また恋人・美々子(永野芽郁)とスッポン料理を食べに行くエピソード等は印象深いです。

また、特待生・大鷹弾(竹内涼真)の試験の答案用紙を入手する事に成功した帝一。
父・譲介と共に行う弾との採点バトルでのやり取り。(発狂する帝一)
選挙戦にてマイムマイムを踊り皆と一体感を煽る作戦(通称・マイムマイム事変)等大真面目にカオスを演じるシュール系芸人のコントをも仰ぐ様な高度な構成の笑いを構築していました。

違和感のあるツッコミポイントとしては、選挙戦を報じるマスコミ陣。
いくら名門高校とはいえたかだか(と言っては身も蓋もないが)生徒会長戦にマスコミはくるのかよ?と感じました。

他にも気になる点がなかったと言えば嘘になります。
しかし、理屈抜きで楽しんだもん勝ちのコメディ映画に野暮なツッコミはそこそこに11月発売のBlu-ray/DVDでエンドロールで流れる永野芽郁ちゃんのダンスまでたっぷりと味わう事をオススメします!